レッドブルのマックス・フェルスタッペンが、F1オーストリアGP金曜日のフリー走行1回目で二度クルマにダメージを負った縁石の設計に対し、不満の声を上げている。しかし、多くのドライバーは彼の意見に同調していない。
フェルスタッペンは、8コーナー出口の縁石に乗り上げてフロントウイングの左翼端板を脱落。その後、同じタイプの縁石でフロントサスペンションとフロントウイングの右翼端板にダメージを負い、6コーナーのグラベルでマシンを止めている。
チームラジオで「危険だ、信じられない」と言い放ったフェルスタッペンは、セッション終了後に「縁石が高い」と不満を述べていた。
「サーキットのレイアウトを尊重しなければいけないけど、あそこにウォールを設置してもいいと思う」とフェルスタッペン。
「ふたつのフロントウイングとフロントサスペンションを破損させてしまった。少し高さがあると思う。クルマは、あのようなコーナーを考えて設計されていないんだ。1コーナーのように余裕があればいいんだけどね」
フェルスタッペンの意見に関しては、チームメイトのダニエル・リカルドが少しは援護しているものの、他のドライバーは支持していない。以下が、各ドライバーの意見だ。
ダニエル・リカルド(レッドブル)
「あくまで僕の意見としては、もし自分がミスを犯したなら彼に同調するよ。とはいえ危険なコーナーとは言いがたいし、よく設計されていると思う。ラインを外れてしまえば、相応のことは起こってしまうものだよ」
セバスチャン・ベッテル(フェラーリ)
「僕は同じようなミスを犯さなかったから彼と同じ経験をしていない。チームがもっと丈夫なフロントウイングを作れば、そのような非難も生まれないと思うけどね」
ジェンソン・バトン(マクラーレン)
「よくできているコーナーだと思うけどね。クルマが重いときは、そうなってしまうこともあるよ。彼の経験によって厳しいコーナーだということがわかったから、同じミスを犯さないつもりだ」
ニコ・ロズベルグ(メルセデス)
「とくに問題はないよ。そうならなければ、いいだけのことだ」
ルイス・ハミルトン(メルセデス)
「少しマシンをヒットさせてしまい、コースオフしてマシンにダメージを負ったけど、大きな問題とは感じていないよ」
セルジオ・ペレス(フォース・インディア)
「(ウォールを設置することは)ベストな解決策ではない」
ニコ・ヒュルケンベルグ(フォース・インディア)
「とくにマシンを接触させることはなかったし、問題だとは思わない。彼は限界を超えてしまっただけだ。とはいえ、8コーナーの攻め方については僕たちも話し合うつもりだよ」
ロマン・グロージャン(ハース)
「8コーナーは、その前の5~6コーナーより少しトリッキーだよね。飛び込みできっちり決まっても、ワイドになってそのままフロアからマシン後部が触れてしまうから、良いことではないよ。1コーナーでさえ、もしワイドに走ればマシン後部に大きなショックを与えてしまう。レイアウトの変更はひとつの手かもしれないけど、僕たちにとって簡単になってしまうのであれば、それは理想的ではないね」