2016年F1第9戦オーストリアGPは、7月1日にフリー走行2回目が行われた。気温24度、路面温度は42度でスタート。セッション途中でコース上の大部分が激しい降雨に見舞われるなか、トップタイムを記録したのは、1回目に続きメルセデスのニコ・ロズベルグだった。
上空が厚い雲に覆われ、いまにも雨が降り出しそうな天候のもと、セッション開始を告げるグリーンライトが点灯。まずスーパーソフトタイヤを履くフェルナンド・アロンソ、ロマン・グロージャン、ロズベルグらが次々とコースインすると、ロズベルグが1分07秒967を記録しタイムシートのトップに立つ。
各車がタイムを刻みはじめるなか、約7分が経過したころに突如地面を叩きつけるような大粒の雨が降り出し、路面は一気にウエットコンディションへと変わる。そのため全車ピットへと戻り、天候回復を待つことになった。
気温も17度まで下がり、最終コーナーではコース上に川ができるまでの雨量だったが、徐々に晴れ間も見えはじめ、残り約45分となったところでレッドブルのダニエル・リカルド、マックス・フェルスタッペンがインターミディエイトでコースに復帰。2コーナー周辺は、ほぼドライコンディションとなってタイムも上昇。ニコ・ヒュルケンベルグが1分19秒台に乗せると、18秒台、17秒台と路面の回復に合わせてタイムも更新されていく。
そして残り20分を切ったところで、ウルトラソフトタイヤを装着したマシンが続々とコースイン。ルイス・ハミルトンが1分07秒986をマークし、ロズベルグのタイムに迫る。ロズベルグも残り2分の時点でセクター1、2で全体ベストを叩き出し、最速タイム更新は確実だったが、最後までアタックせずに終了。結局自らがスーパーソフトタイヤで出したベストタイムを上回ることができなかった。
終了直前にセバスチャン・ベッテルが、ターン2のブレーキングで突如姿勢を乱し、タイヤスモークを上げたままコントロールを失いコースアウト。マシンに大きなダメージはなかった模様で、ドライバーもマシンを降りて、そのまま終了。のちほど「ブレーキバランスに問題があった」とベッテル本人が語った。
結局バーチャル・セーフティカーが導入されたまま、フリー走行2回目が終わった。ベッテルは4番手、ヒュルケンベルグが3番手タイムを記録。マクラーレンの2台は、インターミディエイトタイヤ装着時に好タイムを連発していたバトンが10位に入り、アロンソも11位と続いてる。
フリー走行3回目は、7月2日(土)日本時間18時(現地時間11時)から開始される。