F1第9戦オーストリアGPは、レッドブルリンクにて、7月1日の現地10時からフリー走行1回目が行われた。2014年に復活してから2連勝と、ここを得意としているメルセデスのニコ・ロズベルグが磐石のトップタイムで発進。2位は0.357秒差でチームメイトのルイス・ハミルトン。セバスチャン・ベッテル、キミ・ライコネンとフェラーリ勢が続き、レッドブルのダニエル・リカルドがスーパーソフトタイヤで5番手につけている。
セッションは気温18度、路面30度のドライコンディションで始まり、終盤は
気温22度、路面39度まで上昇。午後は雨の可能性もあるためか、各チームが積極的に走り込み、4.326kmの高速コースは大混雑となった。
ハミルトンは開始25分すぎに3コーナーでスピン。それを避けようとしたハースのロマン・グロージャンもスピンを喫して、一時バーチャル・セーフティカー(VSC)状態に。
“地元”レッドブルのマックス・フェルスタッペンは、8コーナー出口の黄色の縁石に乗ってフロントウイングの左翼端板が脱落するトラブルに見舞われる。フェルスタッペンは、このときに縁石が「危険だ」と訴えていたが、その後またも縁石でフロントサスペンションとフロントウイングの右翼端板にダメージを負い、6コーナーのグラベルで止まってしまう。これで2度目のVSCとなり、フェルスタッペンは30分ほど残した時点で走行を終了。スーパーソフトで記録したベストタイムで8位に終わっている。
ライコネンは序盤スロットルの不調を訴えており、アタック中のベッテルがライコネンに前を塞がれて無線で文句を言う一幕もあった。
フェラーリのパワーユニットを使うハースのエステバン・グティエレスはトラブルに悩み、電気系統のチェックのため走行を早めに切り上げている。
27歳の誕生日を迎えたリカルドは、8コーナーで体制を乱したザウバーのマーカス・エリクソンとニアミス。終盤スピンしてコースへと戻ってきたマノーのリオ・ハリアントとも同じコーナーで接触しそうになり、エリクソンとハリアントは審議対象となっている。また、マノーのパスカル・ウェーレインはVSC時のタイムで審議中。リカルド自身は、フェルスタッペンが止まったグラベルへと飛び出す場面もあったが、スーパーソフトでのロングランも好調で、まずまずの滑り出しとなっている。
首位ロズベルグは開始50分で、1分07秒台に突入。1分07秒373までタイムを縮め、3コーナーでグラベルへ飛び出したものの、うまく抜け出してコースに復帰している。
トップ10では、リカルドとウイリアムズのフェリペ・マッサ、バルテリ・ボッタスがスーパーソフトでベストタイムを記録。セルジオ・ペレスに代わり、アルフォンソ・セリスがドライブしたフォース・インディア勢は一貫してソフトタイヤで走行していた。マクラーレンのフェルナンド・アロンソはウルトラソフトも試していたが、自己ベストはソフトで出したものだった。
フリー走行2回目は同日の現地14時、日本時間21時から行われる。