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豪州V8:17年の新規定見据え、若手マクローリンがDJRペンスキー移籍へ

2016年06月30日 18:21  AUTOSPORT web

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2017年シーズン、DJRチーム・ペンスキーに移籍するスコット・マクローリン
オーストラリアとニュージーランドを舞台に、長い歴史と伝統を持つ大人気ツーリングカーシリーズ、V8スーパーカー。20数年来、地元にゆかりのあるサルーンである『フォード・ファルコン』と『ホールデン・コモドア』の2車種で争われていたが、13年の新車両規定『カー・オブ・ザ・フューチャー(COTF)』導入によりニッサンやメルセデス、そして14年にはボルボ・ワークスが参入するなど、新たな時代を迎えている。 

 そしてこの7月からは新たなスポンサーを得て、選手権名称を変更。さらに来シーズンとなる17年以降は、ついにエンジンをV6、直4のダウンサイジングターボを許容する新規定(Gen2)に移行するなど、さらなる激動の時期を控えている。

 そんななか、ボルボS60を走らせるギャリー・ロジャース・モータースポーツ(GRM)からシリーズに参戦する若手ニュージーランド人、スコット・マクローリンが、来季からDJRチーム・ペンスキーに移籍することが発表された。参戦2年目の彼は、今季すでに2勝を挙げシリーズ3位に付けている。

「シリーズの歴史上、もっとも熟練したチームのひとつに加入できることは、自分にとって素晴らしい機会であり、ともに成長できることを願っているよ」とマクローリン。

「僕を信じてくれたふたりのレジェンド、(チーム代表の)ディック・ジョンソンとロジャー・ペンスキーに心から感謝している」

 ペンスキーは、昨年から同シリーズのプログラムを開始しており、長らく不振にあえいでいた名門ディック・ジョンソン・レーシング(DJR)チームの再建に成功している。

 共同代表のペンスキーは「過去数シーズン、彼の才能を間近で観察してきた。トラックの内外で、チームをさらに上昇させるキーマンになると信じている」とコメント。マクローリンへの高い期待を寄せている。

 今回の移籍の背景には、先日ボルボのモータースポーツ活動を統括するポールスター・シアン・レーシングが、3年契約のV8スーパーカー・プログラムの更新を行わない計画を明らかにし、GRMの来季計画が宙に浮いていることもあるようだ。