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「東京は私を強くしてくれる場所」 丸本莉子が今夏都内で開催するフリーライブに賭ける理由

2016年06月30日 16:11  リアルサウンド

リアルサウンド

丸本莉子

 丸本莉子が、6月30日のTOWERmini汐留店を皮切りに『丸本莉子フリーライブ2016』をスタートする。


(関連:丸本莉子が目指す、リスナーとの理想的な関係「あいだにある壁はできる限りなくしたい」


 2015年6月10日に1stハイレゾ配信シングル『ココロ予報』をリリースした丸本は、先日デビュー1周年を迎えた。デビュー曲「ココロ予報」では各メディアで“癒しの歌声”と取り上げられ、昨年末にはShibuya O-EASTにて東京での初ワンマンライブを開催。2016年3月には2ndミニアルバム『フシギな夢の中』をリリースした。今夏、彼女はなぜ新しい挑戦を行うのか。これまでの1年間を振り返りこう語った。


「たくさんのスタッフさんたちと協力し合いながらシングル4作品もリリースすることができ、ワンマンライブも東京、大阪、広島と開催をし、音楽と今まで以上に向き合った1年になりました。慣れない環境だったのもあり、あっという間に過ぎた1年だったので今年はさらにじっくり音楽と向き合っていきたいと思います」


 先述したShibuya O-EASTでのワンマンライブは彼女にとってもターニングポイントのライブだ。本編ラストにはデビュー曲「ココロ予報」も披露していた。当日の公演を彼女はこう語る。


「本当にめちゃくちゃ楽しかったです。これはご褒美なのかな? って思うくらい……(笑)。でも今年はさらにおもしろいライブをします。『ココロ予報』は、私の原点の曲だと思っています。『かっこつけない』『飾らない』私の楽曲作りのテーマが生まれた曲です!」


 その経験を基に、今回開催するフリーライブツアーは丸本がアコースティックギターを携え、都内のビジネス街を中心に6月30日よりほぼ毎週どこかの路上、駅前、ストリートで人々に歌声を届けていく。フリーライブツアーの開催を発表した際の丸本のブログには、「はじまりはギターを片手に広島のアーケード街での路上ライブ」と明かしていた。


「高校生の私はやけに歌に自信があって(笑)、初めて路上ライブする時も不安より『みんな私の歌を聴いて!!』ってワクワクが大きかったです。そして最初にも関わらずたくさんの人が立ち止まってくれて、拍手してくれて……その時に人前で歌うってこんなに楽しいんだと実感しました。田んぼで歌ったり、雪が降っている中で淡路島のサービスエリアで歌ったり、閉店間際の小さなスーパーで歌ったり、本当にたくさんの場所で歌わせていただきました」


 丸本にとって大きな原動力になっているフリーライブの魅力とは、どのようなところにあるのだろうか。


「出会わない人たちと出会えることが最大の魅力だと思います。人と人との間にある厚い壁が音楽で少しずつ無くなっていくのを実際に歌っている中で感じるんです。でもその壁を全然無くせなかったなぁって悔しい日もありました。そして次は絶対あの人の心も掴むぞってまたたくさん練習するんですけど、そうやってどんどん成長できるのが、フリーライブの魅力だと思います」


 広島県出身の丸本が今夏、東京を中心にしたフリーライブツアーを開催する経緯についても尋ねてみた。


「私は路上ライブが始まりです。そしてインディーズ時代はいろんな場所でフリーライブをさせていただきました。もう一度初心を思い出していろんな場所でたくさんライブをしたいという想いからこの企画ができました! 上京したら何かが変わると甘えていた私に喝をいれてくれたのは東京で、同じ夢を抱いている人たちがたくさんいて刺激をもらったのも東京で今ではたくさんの人に出会って、支えてもらって、大事な人達が増えたのも東京です。東京は私を強くしてくれる場所だと思います!」


 様々な場所でフリーライブを経験してきた丸本は今回のツアーに意気込みを見せている。


「場所によって空気を読み取って七変化できるようなライブを心がけたい。あと夏らしいカバー曲などもたくさん取り入れていきたいです。『明日もがんばろう』と思ってもらえるような歌を届けたいですね。そしてファンの方からのリクエストなどにも答えていけたらなと思っています。高校2年生の時の気持ちを思い出して、がむしゃらに……あの時のフレッシュな私でこのプロジェクトを通して大きな成長ができるよう気合いを入れてがんばっていきます!!」


 最後にツアー初日である6月30日のライブに向けて抱負を聞いた。


「この企画の第一弾。新曲も披露予定です! たくさんの人を巻き込んでいけるよう歌っていきます! みなさんぜひお待ちしています!!」


 この夏、丸本はこれまで出会えなかった人たちに癒しの歌声を届けに、再び原点の路上ライブに立ち返る。今回のフリーライブツアーを通して、丸本にとっても新たな一面を垣間見ることのできるツアーになるはずだ。


(文=渡辺彰浩)