モビスター・ヤマハのホルヘ・ロレンソは、6月22日に行われた第8戦オランダGPを『かつてないほど遅かった』と振り返った。
ウエットコンディションに苦しみ、天候が悪化するにつれ順位を落としたロレンソ。赤旗が出される前は19位まで後退し、レース再開後は最後尾の10位でフィニッシュした。
「オーバーテイクしたからでなく、他のライダーがクラッシュしていたから、僕は順位が上がったんだ。たぶん今までにないくらい遅かった。雨脚が強くなればなるほど遅くなっていたんだ」
「19位のときは、もうポイントは取れないと思ったからピットに入ろうとさえ思った。でも僕はリスクを取ったんだ。レースの再開後、路面の水も少なかったから、とても調子がよかった。でも僕は最も遅いライダーのひとりだった」
「僕にできたことはクラッシュしないように10位以内でフィニッシュして、ポイントを獲得することだった」
ロレンソは、フロントに装着したミシュランタイヤのウェットコンディションでの感触が悪かったことが、今回の不調の原因だと述べている。
「他のライディングスタイルのライダーたちがフロントのグリップの問題を抱えたとき、彼らは僕より苦しまない。僕はプッシュしていた。ブレーキングでも、コーナリングでも、加速でも。だけどバイクは僕に警告をもたらした」
「もしスピードが出なくて、それが危険を示すことだったとき、プッシュすればクラッシュするさ。僕のライディングスタイルや体の位置では、コーナリング中にブレーキをかけたとき、フロントのグリップを感じないから、他のライダーよりももっと苦しんでいるんだ」
オランダGPでは他のライダーもタイヤの問題に苦しんでおり、ロレンソは自らのライディングスタイルによって自分が特にダメージを受けていると感じたという。
「急にはライディングスタイルを変えられないよ。例えば雨のもてぎのように、フロントの感触を感じているときには僕は最速でいられる。でも明らかにフロントのグリップがないときには最後尾だ」
ロレンソは決勝レースを10位でフィニッシュしたことにより6ポイントを獲得。しかし荒れたレースの中、2位でフィニッシュしたマルク・マルケス(レプソル・ホンダ)とのポイントの差は24ポイントに開いてしまった。