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DAIGO「KSK」、嵐「愛を叫べ」、カエラ「Butterfly」…ウエディングソングの人気傾向と今後

2016年06月29日 19:01  リアルサウンド

リアルサウンド

DAIGO「K S K」

 J-POPのなかには卒業ソングやクリスマスソング、ハロウィンソングなど季節に沿ったテーマで作られた曲が多く存在する。そして、6月のジューン・ブライド(6月に結婚した花嫁は幸せになれると言われている)にあわせたウエディングソングも毎年、新たな代表曲が生まれている。


(参考:DAIGO「KSK」のMV、木村カエラ「Butterfly」、安室奈美恵「CAN YOU CELEBRATE?」MVはこちら


 株式会社レコチョクが、定期的に実施しているユーザー・アンケート調査による『最も感動するウエディングソング』ランキングが、6月10日に公開された。(レコチョク|音楽ダウンロードサイト)同ランキングで1位に選ばれていたのが、DAIGOの「KSK」。同曲は、DAIGOが自身の結婚式で北川景子に向けたプロポーズソングとして披露した曲。歌詞にある<すれ違いの日々 始めた交換日記>について、DAIGOは『ミュージックステーション』(テレビ朝日)出演時に、実際に交換日記のやりとりについて話しており、北川景子との実話を元に書かれた歌詞に心を打たれた視聴者も多くいたようだ。


 また、結婚準備に関する情報を掲載している雑誌『ゼクシィ』の歴代のCM曲は、ウエディングソングの中でも鉄板ソングとして浸透している。


 2009年のCMソングに選ばれたのは、木村カエラの「Butterfly」。木村カエラは、2014年12月13日に『SONGS』(NHK総合)に出演した際、「Butterfly」という曲は、親友の結婚式で感謝の思いを歌った曲であると明かした。普段の明るくポップな木村カエラの曲とは異なり、澄んだ声で歌い上げるストレートで感動的な曲である。


 また、嵐の「愛を叫べ」は、昨年『ゼクシィ』のCM全般を担当したクリエイティブディレクター・箭内道彦からオファーを受け、制作された楽曲。今までのウエディングソングのバラード調とは違った、アップテンポなナンバーで、“祝福される側”としてプロポーズの当事者の思いを歌うのではなく、“祝福する側”の思いを歌った曲である。同氏は「結婚披露パーティでみんなで声を合わせて歌える新しい定番になるような、いわば国民的祝福歌。僕がイメージしたのは、新婦の友人たち、それが嵐の5人です」(ゼクシィCMサイト~プロポーズされたら、ゼクシィ|ゼクシィ)と嵐にオファーした経緯を、CMのコンセプトと共に説明している。


 そして、箭内道彦から今年のCMソングのオファーを受けているのが、AKB48。作詞を秋元康、作曲を箭内道彦が手掛け、今年の『AKB48 45th シングル 選抜総選挙~僕たちは誰について行けばいい?~』で選ばれたメンバーが歌う曲として「しあわせを分けなさい」という曲が誕生した。同曲も“祝福するものが、真っ直ぐに想いを渡せるように”と祝福する側の目線で描かれている。現在放送しているCMでは、編曲を手掛けた亀田誠治と箭内道彦が歌うデモバージョンが使用されている。先日総選挙で1位となった指原莉乃をセンターにして歌う同曲は、今後AKB48を代表するウエディングソングとなっていく予感がする。


 古くから定番曲としてある長渕剛「乾杯」や中島みゆき「糸」、安室奈美恵の「CAN YOU CELEBRATE?」はもちろんだが、毎年新たに誕生し、定番となっていくウエディングソング。卒業で別れを歌ったり、クリスマスの思い出を歌う切ない曲想とは違い、全ての人が幸せで笑顔になれる祝いの曲が、これからも誕生してほしいものだ。(大和田茉椰)