ブラジルGPは2016年が最後かもしれないというバーニー・エクレストンの発言を受けて、ブラジルのプロモーター、タマス・ロホニィは、レースの存続が危ういとの見方を否定した。
インテルラゴスで開催されるブラジルGPには、2020年まで有効な開催契約がある。しかし、サーキット施設の貧弱さがしばしば批判の的になっており、エクレストンはバクーで「来年はレースが行われない可能性もある」と語っていた。
エクレストンのコメントについて質問されたロホニィは、「バーニーは、本心ではブラジルという国とブラジルGPが好きなんだ」と述べた。
「ずいぶん前から、彼がインテルラゴスをさらに発展させたいと考えていたのは知っている。おそらく、彼が言わんとしたのは、改修工事をできるだけ良い形で仕上げてほしいということだろうし、彼にはすべて手配済みだと伝えてある」
「私たちには2020年までの契約がある。FOMがサインした契約書は厳正なもので、(レース開催について)議論の余地はない」
現在、インテルラゴス・サーキットは再開発の最終段階にある。この計画にはコースの全面的な再舗装と、パドック施設のアップグレードが含まれる。「ごく近いうちに」ブラジルを訪問する予定だというエクレストンも、この改修工事には満足するはず、とロホニィは考えている。
「第一段階の工事を終えた後、彼はサーキットでサンパウロ市長と面会して、とても良い出来映えだと感心していた。このサーキットは日常的に利用されているので、これだけの規模の工事を1年でやり終えるのは不可能だ。それは彼も理解してくれた。すべての工事が終わったところを見れば、彼も『これはすごい、ずいぶん立派になった』と言うに違いない」
ロホニィによると、契約延長の話し合いは今年11月のグランプリの直前に行われる見通しで、10月の選挙で選ばれる新市長も、開催契約の延長を支持するはずだという。
「現在の市長は、ブラジルGPがここに戻ってきて以来、7人目のサンパウロ市長になるが、市長の協力が得られなかったことは一度もなかった。これまでの市長は例外なくグランプリを支援し、継続的な開催を望んできた」
「契約延長の話し合いは、グランプリの開催週に行われるものと思っている。そして、レースの週までには、2017年から2021年までの新市長も決まっている。市長選挙の立候補予定者は、全員がグランプリの週末にエクレストン氏と会談し、契約の延長について話したいという意向を示している。延長期間は、これまでと同様の5年間になるだろう」
現在、ブラジル経済は困難な状況に陥っているが、ロホニィは余程のことがない限り、ブラジルはF1グランプリを手放さないとの自信を示した。
「国内の経済的な問題は、国際的なレースには影響を及ぼさない。それにブラジルは、まもなくオリンピックも開催しようとしている。工事が間に合わないのでは、と心配している人々もいるようだが、私が一昨日リオへ見てきた限りでは、特に問題はなさそうだった」