福井県若狭町で発生した集団食中毒を受けて、同町の給食センターが調理員に対して勤務時間中の排便を禁止するという前代未聞のマニュアルを作成し、ネットでは「人権侵害」「これが本当のクソマニュアル」など批判が続出。その動向が注目される中、6月28日、同町マニュアルから排便に関する項目の全廃したと毎日新聞が報じた。今回の騒動を振り返ってみる。
批判を受け「排便禁止マニュアル」全廃、「人権問題になる恐れ」
ことの発端は5月。同給食センターで調理した学校給食を食べた同町内の6小学校と2中学校の児童生徒および教職員約360人に下痢や嘔吐などの症状が出た。原因はノロウイルスだった。
これを受け、同給食センターは衛生管理マニュアルの改正案を作成。ここまではいいが、問題は昼食時間も含め7時半から16時45分までの勤務中、調理員の排便を禁止するという内容だった。
これが報じられると、「人権侵害じゃないんでしょうか。職場が人間の生理現象を制限するという発想にびっくり」とネットで批判殺到。文部科学省健康教育・食育課も朝日新聞の取材に「施設の実態に合わせた再発防止策は必要だが、排便禁止は聞いたことがない」とコメントしていた。
町は批判を受けて、排便について「調理作業中に排便しなくて済むよう心がける」とし、便をした場合には責任者に報告するように改めて15日に業務を再開。学校に給食が戻った。だが、排便しないよう「心がける」と依然として制約を設けていることに変わらない。
このような中、町は「人権問題になる恐れがあり、公共施設のマニュアルにふさわしくない」などとし、報告義務を含め、排便に関する項目の全廃を決めた。若狭町の給食センターの調理員に排便の自由が戻った瞬間である。
「排便記念日を作って国民の祝日にしよう」という声も
ネットでは、「排便の自由」という声が受けたようで、
「『排便の自由、回復』 人民が獲得した感」「歴史の教科書感ハンパない」
「これが立憲快便党の始まりである」
「人間は公共の福祉に反しない限り、自由に排便する自由がある」
「排便記念日を作って国民の祝日にしよう」
という声が相次いだ。「排便権は基本的人権です」という声もある。そもそも制約されること自体がおかしいので、当然だろう。
そもそも、「職員がトイレに行くのを禁止しなくても衛生管理はできるし、他はみんなそうしているので同じ様にして頂ければ充分なはず」という指摘もあった。「トイレに行くのが原因ではなく手を洗わないのが問題なのである」としている。是非今後は衛生管理を徹底し、再発を防いでもらいたいものだ。
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