中上 貴晶は1992年2月9日に千葉県に生まれた。4歳からポケバイ乗り始め、3年連続で全国大会で優勝し、9歳でミニバイクにステップアップし全国大会で優勝し、最年少出場や最年少優勝の記録を塗り替える。
2004年はハルク・プロよりロードレースに参戦。地方選手権やエリア選手権で活躍を収め、全日本併催のGP-MONOクラスにも参戦。2005年には、全日本ロードレース選手権GP125クラスにスポット参戦しMFJルーキー・オブ・ザ・イヤーを受賞する。
そして、2006年は全日本ロードレース選手権GP125クラスにフル参戦し6戦6勝の完全優勝を史上最年少で達成した。同時にドルナが主催する次世代のMotoGPライダーを育成するMotoGPアカデミーにも参加。その一環としてスペイン選手権への海外遠征も行ない、2007年の世界グランプリ最終戦バレンシアの125ccクラスにワイルドカード参戦し、グランプリデビューを飾った。
2008年からは世界グランプリ125ccクラスに参戦。2008年にランキング24位、2009年にランキング16位を獲得する。
しかし、2009年いっぱいでシートを喪失、翌2010年は再び全日本に戻り、ハルク・プロよりST600クラスに参戦、開幕戦の筑波で優勝を飾るが、この年のランキングは8位だった。
続く、2011年にはJ-GP2クラスにスイッチ、6戦5勝を記録してチャンピオンを獲得、この年にもてぎで行なわれた世界グランプリMoto2クラスに代役参戦、決勝朝のウオームアップで転倒、ケガを負ったため、決勝は欠場することになるが、再び世界への挑戦をつかむことになった。
2012年より、イタル・トランスレーシングチームよりMoto2クラスにフル参戦、初年度はスペインGPの5位を最高位にランキング15位を獲得。2年目の2013年には開幕戦のカタールGPでグランプリ初表彰台となる3位に入賞。フランスGPではグランプリ初ポールポジションを獲得するなど、この年は通算3位1回、2位に4回と計5回表彰台に立つ活躍を見せ、ランキング8位と躍進した。
2014年にはイデミツ・ホンダ・チームアジアに移籍。2014年はランキング22位と苦戦を強いられたが、2015年はサンマリノGPで3位表彰台に立つなどランキング8位に。
今シーズンもイデミツ・ホンダ・チームアジアから参戦し、コンスタントに上位につけ、カタルニアGPで3位入賞、そして、オランダGPで念願のグランプリ初優勝を達成し、現在ランキング5位につけている。
中上はオランダGPの決勝レース後、「やっと勝てました。本当にうれしいです。チームに、そして応援してくれているファンの皆さんにも感謝の気持ちでいっぱいです。応援ありがとうございました。君が代、最高でした。最高のレースでしたし、最高の一日となりました」とコメントした。