先週末に行われた“雲に向かうレース”の100周年記念大会、パイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライム2016(PPIHC)において、北米ホンダのアキュラブランドから参戦した市販プロトタイプのNSXがタイムアタック2クラスで見事、クラス優勝。そして注目されたEVクラスの「アキュラNSX インスパイアド 4モーターEVコンセプト」は、山野哲也のドライブでエレクトリック・モディファイドクラス2位、総合でも3位に入る速さを見せた。
市販モデルでも3モーターを備えるスポーツハイブリッド・スーパーハンドリングAWD(SH-AWD)を搭載する次期型NSXだが、そのプロトタイプは12.42マイル、196のコーナーを持つヒルクライムステージを10分28秒820という、一世代前の総合優勝を思わせるタイムで踏破。前述のクラスで見事クラス優勝を決めた。
「この歴史的かつ、地球上でもっともエキサイティングかつチャレンジングなイベントで、NSXがデビューと同時に印象的な勝利を挙げたことは、この北米生まれのスーパーカーに携わるすべての人々の誇りです」と語るのは、アキュラ部門の副社長兼ジェネラルマネージャーのジョン池田氏。
また、山野がドライブしたことで注目を集めた全輪4モーター駆動のNSXコンセプトは、9分6秒015という脅威的タイムを記録。それでも総合で3番手、同クラスではイベントを代表するドライバーである、リース・ミレンのフルEVプロトタイプ『e0 PP100』に惜しくも9秒届かずの2位となった。
総合優勝は、こちらも毎年アンリミテッドクラスに挑戦を続けるロマン・デュマ駆るノルマM20 RDリミテッド・HPDが勝利。ホンダエンジン搭載車が勝利を果たした。6月18~19日に開催されたル・マン24時間でポルシェ919ハイブリッドを駆り優勝したデュマにとっては、2週連続での嬉しいビッグイベントでの勝利となった。