ドイツ・ノリスリンクで開催されているドイツ・ツーリングカー選手権(DTM)。第8戦が26日に行われ、ニコ・ミューラー(アウディRS5 DTM)がDTM初勝利を挙げた。
日曜日の午前中に行われた予選では、前日のレースでペナルティを受けていたマティアス・エクストローム(アウディRS5 DTM)がトップタイムをマークする。しかし、3グリッドダウンのペナルティが科され、フロントローはトム・ブロンクビスト(BMW M4 DTM)とポール・ディ・レスタ(メルセデスAMG C63 DTM)が分け合い、エクストロームはミューラーの後ろ4番グリッドとなった。
タイヤ交換ありの60分+1周で争われる日曜日の決勝レース。ブロンクビストはホールショットを決めトップをキープ。ディ・レスタはスタートで少し出遅れミューラーが2番手に浮上する。4番手スタートだったエクスロームは、他車と接触し1周目終わりにピットイン。トップ争いから脱落する。
コース上にパーツが落ちたため2周目にセーフティカーが導入。6周目のリスタートでもブロンクビストはトップを守り、ミューラーも1秒差以内でブロンクビストを追っていく。
上位陣で最初にピットインへ動いたのは3番手のディ・レスタ。24周目終わりにいち早くタイヤ交換義務を終わらせ後半の追い上げを狙う。ミューラーを抑えこんでいたブロンクビストは、35周目終わりでピットイン。ディ・レスタとの差は十分で、ピットイン組のトップとなる9番手でコースに復帰する。
トップに立ったミューラーは、42周目終わりでピットへ。クルーも素早い作業で送り出し、ミューラーはブロンクビストのすぐ前で復帰。全ドライバーがピットインを終えた52周目に再びトップに浮上する。
レースは残り17分。ミューラーをぴったりとブロンクビストがマークし、少し遅れてマキシム・マルティン(BMW M4 DTM)、ディ・レスタ、ルーカス・アウアー(メルセデスAMG C63 DTM)が続く。
62周目にフェリックス・ダ・コスタとダニエル・ジュンカデラが接触し、セーフティカーが再び入る。しかし、ミューラーは慌てずにリスタートを切ると、ブロンクビストを従えトップでチェッカーフラッグを受けた。2014年にデビューしたミューラーは、参戦36戦目で嬉しい初優勝を遂げた。
「これは病みつきになるよ。もっと表彰台のトップに立てるようになりたいね。僕のチームは完璧なピットストップで勝利に導いてくれた。彼らに感謝しているよ」とミューラーは初優勝の喜びを語った。
2位となったブロンクビストは、「正直言うと、ノリスリンクではいい結果を期待していなかったんだ。だから2位でもハッピーだよ」とコメント。
3位はマルティン、4位にディ・レスタ、5位にアウアー。6位に入ったマルコ・ウィットマン(BMW M4 DTM)がエドアルド・モルタラ(アウディRS5 DTM)を逆転しランクングトップに立っている。