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爆弾探知犬24頭殺害される 契約解消が原因か(クウェート)

2016年06月24日 19:52  Techinsight Japan

Techinsight Japan

殺害され山積みになった爆弾探知犬(出典:http://www.miamiherald.com)
今月17日、クウェートの油田掘削地帯で爆弾探知犬を管理する警備会社が大手との契約解消を理由に犬たちを殺害していたことがわかった。『miamiherald.com』が伝えている。

今月20日、殺害され廊下に積み上げられた犬の写真をインスタグラムに投稿したのは、クウェートの動物保護団体「Kuwait Animal Rescue Unit」。「米ルイジアナの施設で訓練を受けた爆弾探知犬(US K9)のうち少なくとも24頭が殺害された。これは犬たちを管理する警備会社イースタン・セキュリティズ・オブ・クウェートが行った殺戮で、動物虐待の何ものでもない」と訴えた。

インスタグラムによると、イースタン・セキュリティズ・オブ・クウェートはアメリカ人最高責任者ビル・ベイジィ(Bill Baisey)が経営する警備会社で、クウェート国営石油会社と契約。油田掘削地帯への爆弾探知犬の派遣を行っており、毎月1頭につき3000クウェート・ディナール(約100万円)の報酬を得ていた。しかし今月初め、クウェート国営石油会社はイースタン・セキュリティズ・オブ・クウェートとの契約を解消している。

クウェート国営石油会社の広報担当者は「我々は犬の殺害には一切関わっておりません。第三者を通して油田掘削地帯での爆弾探知犬の能力を試した結果、契約解消の決断をしたまでです」と語っている。

イースタン・セキュリティズ・オブ・クウェートで働いていたある社員は「この警備会社には、殺された24頭のほかにまだ91頭の犬が施設内に残されています。犬たちが24時間休みなしで働くことはざらでした。また、会社には外国人労働者がたくさん働いていますが、彼らの労働環境も決してよくありませんでした」と告白している。

他にも「潰瘍、慢性下痢、白内障、股関節脱臼など犬たちの健康状態は最悪でした。1年前に何らかの手を打つべきだったのに会社側は放置したのです。今回の件では、小さなグループに分けて犬を安楽死させると説明を受けましたが、犬担当のスタッフは銃を持ち出すと容赦なく一気に殺害したのです」と話す者もおり、事態を重く見て警察も動き出した。

イースタン・セキュリティズ・オブ・クウェートはこれらの報道に対して「爆弾探知犬は健康上の問題を抱えており、安楽死せざるを得ませんでした。契約解消のため殺害したわけではありません」と主張している。

出典:http://www.miamiherald.com
(TechinsightJapan編集部 A.C.)