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タコのハンク、“なめらかな動き”描く労力は通常の550倍!? 『ファインディング・ドリー』特別映像

2016年06月24日 16:41  リアルサウンド

リアルサウンド

『ファインディング・ドリー』(c)2016 Disney/Pixar. All Rights Reserved.

 7月16日に日本公開を控える『ファインディング・ドリー』より、タコのハンクの特別映像が公開された。


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 本作は、2003年に公開された『ファインディング・ニモ』の続編。忘れんぼうのドリーが“家族の思い出”を探すため、ニモとマーリンとともに危険いっぱいの“人間の世界”に飛び出し、家族の秘密をめぐる大冒険を繰り広げる模様を描き出す。6月17日に公開された全米では、週末の興行収入136,183,170ドルを稼ぎ出し、歴代アニメーション作品のオープニング記録を塗り替えている。


 このたび公開されたのは、ドリーが迷い込んだ水族館で出会う新キャラクターで、ある条件と引き換えにドリーの家族探しを手助けする謎の協力者、7本足のタコ・ハンクの特別映像。人間に見つからないように、壁の色からタイルの模様までそっくりに擬態したハンクが、真っ赤なタコ本来の色に早変わりし、ドリーと出会うシーンが描かれている。


 ハンクのカモフラージュの表現には、影の濃淡を計算するCG作業シェーディングが施されている。一般的なキャラクターの場合は8週間弱でできる作業だが、ハンクの作業には22週間もの時間が費やされた。アンドリュー・スタントン監督も「この作品に出てくる新しいキャラクターの中で、一番時間が割かれたのはハンクだ」と、莫大な労力がかかったことを明かしている。


 また、水がなければ地上を移動できないドリーをコーヒーカップに入れたり、ベビーカーを巧みに操縦したりと自由自在な動きを見せるハンクの表現のため、総勢118人の技術ディレクターが集結。一般的なキャラクターに必要とされるのが約20個ほどだと言われている、リギングと呼ばれるキャラクターを動かすシステムの基礎が、ハンクのなめらかな動きを生み出すために、その約550倍となる11,041個も作成された。


 『モンスターズ・インク』シリーズや『レミーのおいしいレストラン』を手がけてきた、ピクサー歴18年のキャラクター・アート・ディレクター、ジェイソン・ディーマーは「このキャラクターは私がこれまでに関わったなかで最も誇りに思えるもの」と語っている。(リアルサウンド編集部)