2015年MotoGPチャンピオンのホルヘ・ロレンソは、現在苦しんでいるタイヤの低グリップの問題を、所属チームのヤマハとともに改善しなくてはならないと自覚している。
ロレンソは、アルゼンチンGP、スペインGP、カタルニアGPと低グリップに苦しんだ。アルゼンチンGPでは、予選日の午後に降った雨によってトラック上のラバーが落ちてしまったため、序盤のリードから順位を落とし、最終的には転倒を喫した。
暑くトリッキーな路面状況だったスペインGPでは2位でフィニッシュしたものの、優勝したチームメイトのバレンティーノ・ロッシには大きく離される結果となった。
ロッシはカタルニアGPでも優勝し、今季2勝目を獲得。ロレンソはそのときも序盤のリードを守れず、5番手へ後退した。さらに、ドゥカティのアンドレア・イアンノーネに追突されるまで、ロッシの10秒後方で自らのフロントタイヤのグレイニングに苦しんでいたという。
「特別なコンディションのときはいつもグリップがなかったり、ふつうの路面ではフロントタイヤにグレイニングが生じたりするんだ。苦しんでいるよ」
「この問題は今年何度も起きている。フロントタイヤのグレイニングは2位でフィニッシュしたスペインでも起こったし、(リタイアした)カタルニアでも起こったんだ」
「ロッシは同じバイクに乗っているけど、彼はライディングスタイルやライディングポジションによって、フロントタイヤのグレイニングに苦しまずに、僕よりもフロントタイヤを長持ちさせているようだ」
「僕がフロントの低グリップによるクラッシュを避けるために何度もスローダウンを強いられている間に、彼はレース中ずっとペースを維持することができる」
ロレンソは現在の状況をヤマハとともに振り返ると述べたが、ミシュランのMotoGP復帰初年度のタイヤ開発が助けになることを願った。
「僕たちは将来何かを変えるために分析をする必要がある。ミシュランにタイヤを少し変えられるかどうか話せば、みんなが一定のペースで走れるようになるだろう」
「これは僕らの失敗で、僕はそういったコンディションでうまく走れないと認める必要がある」