フォース・インディアのチーム代表であるボブ・ファーンリーによると、F1ヨーロッパGPでのセルジオ・ペレスの表彰台は、運ではなく「実力によるものだ」という。
ペレスは予選でも2位につけていたが、ギヤボックス交換のペナルティにより7番グリッドからのスタートとなり、この位置から3位表彰台を獲得。フォース・インディアはモナコGPでもペレスが3位でレースを終えており、この3戦で2度目の表彰台となった。1シーズンで2度の表彰台獲得は、2008年のチーム設立以来、初のこととなる。
ファーンリーは現在の好成績について、以下のように述べている。
「土曜日を終えた時点で、状況は少し厳しそうに見えたが、乗り越えることができた。実力とパフォーマンスを発揮できたのが良かった。誰かにチャンスを与えられたわけではなく、懸命に戦った。マシンに対して、良い仕事をしてきたスタッフの力の証だ」
「時にはチャンスがめぐってくるのを待たなければならない。けれども実力で得た表彰台は、まったく異なるものだ。チェコ(ペレス)は良いドライビングをして、この3戦で2度目の表彰台に上がり、マシンからポテンシャルを引き出す能力があることを証明した」
フォース・インディアは現在コンストラクターズランキング4位のウイリアムズに対し、31ポイント差に迫っている。ファーンリーは、チームはシーズン開幕から強さを発揮しているが、スペインGPで大幅なアップデートを投入して状況が好転する以前は、不運に苦しんだと語る。
「シーズンが始まった段階から、我々は正しいパッケージを手にしていた。最初の4戦は良い流れにならずに苦しんだが、バルセロナ以降は好調だ。我々が得意とするコースもあれば、我慢を強いられるコースもあるが、できるだけ多くのポイントを獲得することが重要だ。他のレースでも、表彰台に上がるチャンスは得られると感じている」
■フォース・インディアこれまでの表彰台は運か、実力か?
2009年ベルギーGP:ジャンカルロ・フィジケラ/2位
混乱が多く、正しいセッティングを決められたチームが表彰台を獲得できた時代。ロードラッグのフォース・インディアはスパで急成長を遂げ、予選でポールポジションにつけた。しかし最終的にはKERSのパワー不足により、フェラーリのキミ・ライコネンに先行を許した。
判定:実力によるものではあるが、あまりにも唐突な表彰台
2014年バーレーンGP:セルジオ・ペレス/3位
ルイス・ハミルトンとニコ・ロズベルグのトップ争いに注目が集まるなか、ペレスはチームメイトのニコ・ヒュルケンベルグ、レッドブル、ウイリアムズ、フェラーリのマシンに先行し、実力が均衡する3位以下の戦いを制した。
判定:実力で、純粋なペースによってメルセデス以外のマシンを上回った
2015年ロシアGP:セルジオ・ペレス/3位
タイミングの良いピットストップと、ロングスティントによってペレスは3位に浮上。最終ラップでバルテリ・ボッタスとライコネンに抜かれたものの、その直後に2台はクラッシュした。
判定:戦略の良さと、前方でのクラッシュによるもの
2016年モナコGP セルジオ・ペレス 3位
路面が乾きつつある良いタイミングでスリックタイヤを選択したことで、ペレスは7位から3位に。その後も3位をキープした。
判定:戦略の良さで、より速いマシンを出しぬいた