レッドブルF1チーム代表のクリスチャン・ホーナーは、ヨーロッパGPでは低ダウンフォースでの走行を強いられたことで、タイヤに問題が生じたと説明する。
ダニエル・リカルドはフロントロウからスタートしたものの、6周目でタイヤをスーパーソフトからソフトへ変更しなければならず、さらに22周目にはミディアムへと交換。これによってリカルドは7位、マックス・フェルスタッペンも同様の問題により、8位でレースを終えた。
ホーナーは、リカルドのタイヤには「デグラデーションが早すぎる段階で発生した」ことを認めており、気温の高さが原因としていた。また、セッティングで妥協を余儀なくされたという。
「ダウンフォースが低い状態での走行では、マシンの動きが大きくなるためにタイヤが摩耗しやすくなる。我々のマシンは、そのあたりが敏感なんだ。ミディアムタイヤに交換した途端にすべらなくなり、マシンの反応が改善した。マックスは継続的に速いタイムで走り続け、最速ラップで出したベストタイムは総合3位だったので、ここから学べることがいくつかある。ストレートでのスピードを追い求めることに明け暮れ、結局ダウンフォースはモンツァと同程度に低くなっていた」
レッドブルは通常タイヤの使い方には強さを発揮する傾向にあるため、リカルドは今回の問題に驚いたと語る。
「3周目にはタイヤが空転していて、どうにもならなかった。ソフトなら最後まで走りきれるかと思ったけれど、バランスは変わらなかったので、ミディアムで行くしかなくなった。タイヤの温度が上がりすぎてしまい、グリップがまったく得られなかったんだ。タイヤに関しては、とくに気温が高いときには、いつも僕らは良い状態で走れるので、予想もしていなかったことだ。シンガポールでは常に強さを発揮できている。誰もが少し、びっくりしいていた」
バクーでの問題が偶発的なものであるか否かを聞かれると、ホーナーは「不調ではあったが、学んだこともある。分析が必要だ」と答えた。