2016年F1ヨーロッパ決勝で、フォース・インディアのニコ・ヒュルケンベルグは9位、セルジオ・ペレスは3位だった。
■サハラ・フォース・インディアF1チーム
ニコ・ヒュルケンベルグ 決勝=9位
僕にとっては、かなりタフなレースだった。スタートは悪くなかったが、ターン1に入るときに誰か(エステバン・グティエレス)に後ろからヒットされたんだ。そして、何とかクルマを立て直している間にいくつかポジションを失い、守勢に立たされることになった。
密集している序盤のうちは、自分より遅いクルマを抜いていくのも簡単ではないから、そこでずいぶん時間を失ってしまったよ。
その後、レースの前半戦ではオーバーステアに悩まされ、全体としてプラクティスの時のようなマシンバランスが得られなかった。スーパーソフトをできるだけ長くもたせて、31周も走るのは容易なことではなかったし、レース終盤にはタイヤが終わる寸前だった。でも、それは戦略を機能させるために承知のうえで取ったリスクだから、文句を言うつもりはないよ。
この週末、僕らのクルマには素晴らしいポテンシャルがあった。ただ、僕は昨日の予選で犯したミスの代償を払わされたのだと思う。それでも、今日のチームの成績については、うれしく思っている。ここでたっぷりポイントを稼いだことは、シーズンの戦いにおいて大きな意味がある。
セルジオ・ペレス 決勝=3位
今日はポディウムに上がることも可能だと思っていたけど、それを実現するのは決して楽ではなかった。
僕のレースの最初のポイントは、素晴らしいスタートを切ってウイリアムズの1台(フェリペ・マッサ)とトロロッソの1台(ダニール・クビアト)を抜いたことだ。
その後、最初のスティントではスーパーソフトにグレイニングが出て、それが治まるまで待つか、早めにピットストップをするかの選択を迫られた。結果として、そのままステイアウトしたのは正解だったが、ソフトに履き替えてピットから出て行った周は、タイヤの温まりが悪くて苦戦した。ちょうどルイス(・ハミルトン)が背後にいて、すごいプレッシャーをかけられたからね。
でも、とりあえずハードにプッシュして、ギャップを築くことができたので、それ以降はタイヤを守ることを考えながら走れた。終盤にキミ(・ライコネン)に追いついていった時、彼がペナルティを受けることは知っていた。だけど、最終ラップにすごく差が詰まって、オーバーテイクのチャンスが生まれたので、行くしかないと思った。
今年2度目のポディウムに上がれて、夢のような気分だ。チームは素晴らしい仕事をしてくれたし、今年は最高のシーズンになりそうだよ。
(レース後の記者会見で、最終ラップでライコネンを抜いた時のことを聞かれ)すごくいい気分だった。表彰台は確実だと分かっていた。でもチャンスが訪れた。リスクは全くなかったから行ったんだ。だって実際に3位でフィニッシュした方がずっと気分がいいからね。