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ル・マン24時間:優勝争いは三つ巴。5号車トヨタが2号車ポルシェをリード

2016年06月19日 19:01  AUTOSPORT web

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悲願の勝利なるか。20時間を終え首位を走る5号車トヨタTS050ハイブリッド
第84回ル・マン24時間耐久レースは決勝スタートから20時間を経過し、レースは終盤戦を迎えた。開始17時間前後のセーフティカーの段階でギャップを縮めたアンソニー・デイビッドソン/セバスチャン・ブエミ/中嶋一貴組5号車トヨタTS050ハイブリッドがリードを奪っている。

 すっかり陽も昇り、栄光のチェッカーに向けて雰囲気が高まりつつある2016年のル・マン24時間だが、コース上では歴史に残るような僅差のトップ争いが展開されている。ピットタイミングが異なる6号車、5号車のトヨタTS050ハイブリッド勢と、2号車ポルシェ919ハイブリッドの争いはルーティン作業のたびに順位が入れ替わる展開が夜からずっと続いている。

 バイコレス4号車の火災等もあり、開始17時間前後に導入されたセーフティカーの後、それまで2~3番手を走っていた5号車トヨタは、リスタート後に6号車をオーバーテイク。終盤に向け、5号車がアドバンテージを得て走行を続けている。

 20時間の時点でリードはトヨタ5号車で、2号車ポルシェが1分11秒差。3番手には6号車トヨタが9秒後につけており、小林可夢偉が6号車を駆り、僅差の2号車を追ったが、開始20時間過ぎにスピン。グラベルに埋まってしまったが、すぐにリスタート。ふたたび追い上げを始めている。トップ3は何かあればすぐに逆転しそうなほどの接戦だ。

 なお、首位を走る5号車トヨタTS050ハイブリッドは、最後のドライバーに中嶋一貴を予定している。

 トラブルが多いのはアウディ勢で、8号車はフロントアクスル周辺にトラブルを抱えたほか、7号車もガレージインが多く、総合優勝争いはかなり厳しい状況となっている。

 LMP2クラスは、首位をキープし続けているシグナテック・アルピーヌの36号車アルピーヌA460が20時間経過後もトップをキープ。G-ドライブ・レーシングの26号車オレカが2番手に続いている。日本人ドライバーが乗り込むマシンは、中野信治が乗り込むレースパフォーマンスの34号車がクラス19番手。上位争いを演じていた平川亮が乗り込むティリエ・バイ・TDSレーシングの46号車、松田次生が乗り込んだKCMGの47号車は、いずれもリタイアとなってしまった。

 LM-GTEプロクラスは、開始17時間30分あたりで68号車フォードGTがそれまで首位を走っていた82号車フェラーリ488 GTEをオーバーテイク。フォードのル・マン制覇50年を勝利で飾るべく快走をみせている。LM-GTEアマクラスでは、澤圭太が乗り込むクリアウォーター・レーシングのフェラーリがクラス4番手につけ、表彰台を目指している。