英デヴォン州トーキー出身の30代女性は、7人の子どもを持ちながらフルタイムで働く元気な母親だった。8人目を身ごもり出産した昨年12月、病院側の怠慢により彼女の人生は大きく変わることになる。出産から半年を経て、重い口を開いた女性のストーリーを『torquayheraldexpress.co.uk』が伝えている。
8人目を身ごもり妊娠20週目に入ったエラ・クラークさん(31)は、デヴォン州トーベイ病院の医師から「前置胎盤である」と診断を受けた。胎盤が低い位置にあるため、赤ちゃんにとって産道の入口でもある子宮口を塞いでしまうケースも考えられることから自然分娩による出産は難しいと判断され、医師は昨年12月に
帝王切開に踏み切った。エラさんはこれまでに5度の帝王切開を受けていたが、今回は胎盤が子宮筋層に付着する“癒着胎盤”で大量に出血。エラさんは昏睡状態のまま、緊急子宮摘出手術が施された。
危険な状態は脱したものの、手術後24時間は血栓ができやすいため病院側は1時間おきにエラさんをモニターすることが必要であった。しかしエラさんは6時間何のチェックもされないまま放置され、血栓が生じ血液の循環がさえぎられたエラさんの両膝下は本人に知らされることなく切り落とされてしまったのだ。
出産から5日後に目覚めたエラさん。産まれた赤ちゃんをその腕に抱くのを楽しみにしていたというが、医師から過酷な事実を告げられる。エラさんは「出産というのは私の人生のハイライトであるはずでした。こんなことになるなんて。涙があふれてとまらないのです」と肩を落とす。
以前はフルタイムで働いていたが、今は車椅子と義足を使う日々。今までこなしてきたことができないもどかしさと精神的ショックで、定期的にカウンセリングも受けている。
病院側は謝罪を表明したものの、エラさんは病院を経営する「Torbay and South Devon NHS Foundation Trust」を相手に訴訟を起こすことを考えているという。
出典:http://www.torquayheraldexpress.co.uk
(TechinsightJapan編集部 A.C.)