F1ヨーロッパGPの舞台バクー・シティ・サーキットを監修したヘルマン・ティルケが、コースの一部は石畳の上にアスファルトを敷き詰めていると明かした。
市街地コースのバクー・シティ・サーキットは、一般道を利用して造られたサーキットだが、コースにあたる部分は、すべて再舗装されている。しかし8コーナーから16コーナーまでの山側区間は、旧市街地を通るレイアウトになっており、コースの一部には石畳が敷き詰められていた。
そのためコース変更も検討されたが、FIAは主催者側と話し合い、石畳の上にアスファルトを敷くことで、旧市街地を含むレイアウトを維持することで合意した。
ティルケによれば、石畳だった場所は8~10コーナーと、15~16コーナーの2カ所。その部分の施工方法は、次のとおりである。
1:石畳の上にジオテキスタイルと呼ばれる土木工事における道路・埋立地などの補強・排水などに使用される繊維シートを敷いて、石畳を保護。
2:その上に砂利を乗せて転圧し、平坦にする。
3:最後にアスファルトを敷き詰めて完成。
1~3による上部舗装の厚さは浅いところでも30cm、深いところは約60cmあるため、石畳によるデコボコとしたバンプはなくなった。
レース後このアスファルトは、すべて撤去される。ピットにある施設もすべて撤去されるため、バクー・シティ・サーキットのガレージやチームホスピタリティは、すべてプレハブ小屋となっている。