イギリスを拠点とする航空サービスリサーチ会社「スカイトラックス(Skytrax)」により中国の航空会社では初となる“5つ星”の最高評価を得ている海南航空。その旅客機に搭乗した乗客2人が、離陸準備を進めていた客室乗務員に暴力を振るう事件があった。『scmp.com』が伝えている。
今月12日、山西省太原市から重慶市へと向かう離陸準備を進めていた海南航空7041便の機内で、エコノミークラスのチケットを購入していた2名の男性客がファーストクラスの座席に座っていることに気が付いた客室乗務員。この2人に「差額を払うか、速やかに指定の座席に戻るかどちらか選択をしてくださいませんか」と尋ねたところ、彼らは申し出を拒否。その後逆ギレした男たちがこの客室乗務員を殴ったことから、搭乗していた警察官ら5人を巻き込んだ騒動に発展。旅客機が搭乗ゲートに引き返す事態となった。客室乗務員らは怪我を負って手当てを受け、男2人は飛行機を降ろされ警察に身柄を拘束された。このトラブルで旅客機は2時間ほどの遅れが出たという。
事件を受けて海南航空は「サービス業に従事している客室乗務員に対して失礼かつ野蛮な行為は慎んでいただきたい。乗客には我々の仕事がどういうものかご理解いただきたい」と声明を発表し、トラブルを起こした男2人の「旅行客ブラックリスト」への登録を求めた。
「旅行客ブラックリスト」は中国政府が2015年からスタートしたもので、国家観光局がマナー違反行為をした観光客を記録し掲載されると一定の規制措置がとられる。この男2人が登録された場合、2年間は国内から出ることはできない。違反の程度にもよるが、記録は5年間保管されるということだ。
出典:http://www.scmp.com
(TechinsightJapan編集部 A.C.)