来シーズンからLMP2に導入されるギブソン・テクノロジー製ワンメイクエンジンが公開された。
このエンジンは、新規則により来シーズンからFIA世界耐久選手権(WEC)とヨーロピアン・ル・マン・シリーズ(ELMS)において使用が義務付けられるもの。お披露目されたギブソン社製『GK428』は4.2リッターV8エンジンで、600馬力を発生させる。
また、コスト削減のため、エンジン噴射方式に直噴式を採用していない点も特徴のひとつだ。昨年、ギブソンが勝ち取った供給契約では、エンジンのランニングコストが1時間当たり1250ユーロ以下とすることが条件とされていた。
ギブソンのオペレーション・ディレクターであるジョン・マンチェスターは、新型エンジンには2011年まで使用されていた同社製3.4リッターV8エンジンの構造が継承されているほか、新技術も導入されていることを明らかにしたほか、内部機関の65~70%は新規に製造したものだとも述べている。
このGK428の初回製造分は、LMP2マシンのシャシーを製造するライセンスを得た、オレカ、オンローク/リジェ、ダラーラ、そしてライリー/マルチマチックの4つのコンストラクターに引き渡される。
その後、10月末には2回目のデリバリーが行われ、12月にはリース用エンジンの出荷が開始される予定だ。
『GK428』は既にダイナモ上で2度の24時間耐久試験を完了させているほか、試験で使われたエンジンのひとつは57時間の作動実績を達成したという。
また、デイトナ・プロトタイプ・インターナショナル・ルールに則って製造されているギブソンのV8エンジンは、IMSAが主宰するウェザーテック・スポーツカー・チャンピオンシップ(WMSC)でも使用される見込みとなっている。