世界一臭いと言われる「ショクダイオオコンニャク(Amorphophallus titanum)」という花から抽出し、このほど誕生した男性用香水「タイタン(Eau de Titan)」が話題だ。『mirror.co.uk』ら複数のメディアが伝えている。
イギリスのコーンウォール州にある巨大な複合型環境施設「エデン・プロジェクト」。ここには「バイオーム」と呼ばれる世界最大級の植物園が2か所あり、その1か所の熱帯雨林バイオームでは熱帯に繁殖する様々な植物が栽培されている。インドネシア・スマトラ島に自生するショクダイオオコンニャクもそのひとつで、今回発売された男性用香水「タイタン」はこの花から抽出された香気成分を使用している。
ショクダイオオコンニャクは非常にユニークで、約7年に一度、2日間だけ開花する。この花を育てるのはかなり難しいとされるが、エデン・プロジェクトでは過去15年で22もの花を咲かせることに成功しており、そのうちの9つはなんと今年に入ってから開花したものだという。
世界最大の花としても有名であるが、開花と同時に悪臭を発しこの独特な臭いで甲虫を引き寄せる。強烈な腐臭から「死体花」とも呼ばれ、その臭いは熟したカマンベールや死んだネズミ、腐った魚にも匹敵するそうだ。「エデン・プロジェクト」のスポークスマンは「腐臭を放つ香水、タイタンがいままでにない強烈なインパクトを持っていることは明らかです。甲虫が腐臭に群がるように、このワイルドな臭いに引き寄せられる人間もいるはずです」と述べている。
さらに「ギリシャ神話に登場する巨大な神“タイタン”を連想させるネーミングは“男性の強さをアピールするもの”です。現在バイオームで開花しているショクダイオオコンニャクはその高さが2.5メートルにもなりました。2010年のアメリカでは、3.1メートルという記録がギネスに登録されています。ショクダイオオコンニャクの力強さ、そしてその生態についても興味を持ってもらえればと思います」とコメントした。
エデン・プロジェクトを訪れた観光客はこの斬新な香水「タイタン」を試すことができる。このワイルドな香水がどれだけ受け入れられるのか、今後市場拡大を目指すのかは観光客次第のようだ。
出典:http://www.mirror.co.uk
(TechinsightJapan編集部 A.C.)