トロロッソのカルロス・サインツJr.が、今のメインのライバルはフォース・インディアとマクラーレン・ホンダであり、彼らとなんとかシーズン最後まで戦い続けたいと語った。
今年トロロッソは、2015年型フェラーリパワーユニットを搭載して戦っており、他のパワーユニットと異なり、アップグレードがなされないままシーズンを乗り切らなければならない。
ヨーロッパGPのFIA木曜記者会見において、パワーユニットのアップグレードが行われないのは苦しいかと聞かれ、サインツは、不利な状況下でライバル、フォース・インディアやマクラーレンと現在コンストラクターズランキング5位を争っているのは素晴らしいことだと答えた。
カナダGP終了時点で、フォース・インディアは42点でランキング5位、トロロッソは32点で6位、マクラーレンは24点で7位に位置している。
「これからきつくなるだろうね。たとえば開幕戦オーストラリアでは予選5位と7位だったけど、カナダに続いてここアゼルバイジャンではQ3に進むのにも苦労するだろう。つまり少し後退しているということだ」とサインツJr。
「でもオーストラリア以来マシンもあまりアップグレードをしていないことを考えれば、後退のレベルはそれほど大きくないと思わない? 今も戦えているし、コンストラクターズ選手権で5位を争っているんだ」
「フォース・インディアとマクラーレンはたくさんのアップグレードを持ち込んでいる。なのに僕らはまだ彼らと戦おうとしている。オーストラリアと同じクルマでね。すごいことだよ」
一年落ちのフェラーリパワーユニットではロングストレートを備えるバクー・シティ・サーキットでは苦しむだろうが、ライバル2チームとトップ10入りをめぐって戦いたいとサインツJr.は語った。
「(バクーでは)もちろん苦労するだろうね。でもカナダでも弱いと思ったらそれほど弱くなかった。レースペースはすごくよかったんだ。だからロングストレートがあっても、この優れたパッケージでカバーして強力なパフォーマンスを発揮するのは不可能じゃない」
「モナコやバルセロナほどは速くないだろうけど、今の直近のライバル、フォース・インディアやマクラーレンとトップ10のポジションを争えると思う」
同郷スペインの先輩、フェルナンド・アロンソと最終的にどちらがランキングで上位になると思うかという質問に対し、サインツは「分からないけど、僕だといいな!」と答えた。現在ふたりは同じ18ポイントで12位に並んでいる。
「厳しい戦いになりそうだ。ホンダはどんどんアップグレードを入れていくし、マクラーレンもどんどん改善している。だから今シーズンを終えるころに彼らがどのあたりまで来るのか、予想できない」
「でも頑張ってついていくよ。今は同じポイント数だよね? 最後までいい戦いになるんじゃないかな」
同じ質問に対してアロンソは「今年カルロスの方が上でも、来年僕がタイトルを争えるならそれで満足だよ」と答えた。
「ランキング9位や10位じゃ嬉しくないな。そうはいっても最終的には僕が勝つよ! 僕は2回レースを走っていないのに同点なんだからね!(開幕戦はクラッシュでリタイア、第2戦はドクターストップがかかり欠場)」