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次生「クルマのフィーリングをしっかりつかみ、レースに活かしたい」

2016年06月17日 02:41  AUTOSPORT web

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KCMGからル・マン24時間に参戦する松田次生
6月15日に幕を開けた第84回ル・マン24時間耐久レース。LMP2クラスの2015年ウイニングチームであるKCMGからは、スーパーGT500クラスの2年連続チャンピオンのひとりである松田次生が参戦しているが、予選後、次生に今年のル・マンについて聞いた。

 次生は過去にもKCMGからWEC世界耐久選手権に参戦し、LMP2クラス優勝を飾った実績もあり、リチャード・ブラッドレー、マシュー・ホーソンという日本育ちのふたりのドライバーとともに、チームの連覇に貢献するべく参戦している。

 6月5日にはル・マンでのテストデーに参加し、すぐに日本に戻ってスーパーGTのタイヤメーカーテストに参加した次生。日本への帰路、搭乗した飛行機がなかなか飛ばないなどのトラブルはあったが、多忙なスケジュールをしっかりこなし、ふたたびル・マン24時間のレースウイークに臨んだ。

 迎えた15日のフリープラクティスでは、KCMGの47号車オレカ05・ニッサンはブラッドレーがステアリングを握りコースイン。次生に交代し、6周をこなしホーソンに交代。予選1回目でも次生はブラッドレーに続きステアリングを握り、10周をこなした。

 そんなKCMGの47号車だが、WECにシリーズ参戦しているブラッドレーがアタッカーを務め、フリープラクティスではLMP2のトップタイムをマークしてみせる。しかし、予選1回目では「クルマの調子なのか、トラフィックでタイムが出ないのかは分からないですね。最後にまわりはタイムが上がりましたが、ウチは最後ミディアムで、まわりがソフトだったのかもしれません」と9番手に留まった。

 次生にとっては、昨年のLMP1での挑戦に続き2回目のル・マン24時間挑戦となるが、「去年よりもブレーキングがバンピーになっていますね。クルマが不安定になります」とコースの印象を語ってくれた。

「突っ込むと危ない状況もありますし、ウエットになるとかなり滑ります。ル・マンの難しさを改めて感じますね」と次生。

「スーパーGTと比べると、クルマとタイヤのレベルが全然低いので、難しいです。オレカ05もドライブするのは2回目ですし、自分がクルマの限界をまだうまくつかみきれていなくて、“頼り切れていない部分”も正直あります」

 ただ、16日には予選2回目/3回目が、そして長丁場の24時間レースがまだ待っている。「とにかく24時間ありますし、クルマのフィーリングをきっちりつかんで、24時間レースに活かすことができればと思っています」と次生もまだこの先を見据えている。

 フォーミュラ・ニッポンの2年連続王座、スーパーGTの2年連続王座と、日本ではこれまで多くの栄冠を掴んできた次生。世界の舞台で表彰台に立つ姿をぜひ期待したいところだ。