いよいよ今週末の6月18~19日、フランスのサルト・サーキットでル・マン24時間耐久レースが行われるが、25年前の1991年、日本の自動車メーカーとして初めてル・マンを制したのがマツダだった。
現在日本のマツダではトップカテゴリーでのモータースポーツ活動を行っていないが、マツダ・ノースアメリカは北米のIMSAウェザーテック・スポーツカー・チャンピオンシップで2台のマツダ・プロトタイプを走らせており、6月4日のデトロイト戦では表彰台を獲得している。
そんな2台のマツダ・プロトタイプは、現在のマツダ車ではおなじみのソウルレッドのカラーリングを纏っているが、15日、マツダ・ノースアメリカはそのうちの1台である55号車に、ル・マン24時間優勝25年を祝うカラーリングを施した画像を公開した。
1991年、フォルカー・バイドラー/ジョニー・ハーバート/ベルトラン・ガショーという3人がドライブした55号車マツダ787Bは、ジャガーXJR-12勢との戦いを制し、日本車として初めてのル・マン制覇を成し遂げたが、この際55号車に彩られていたのが、レナウンのブランド『チャージ』のグリーンとオレンジのカラーリングだ。今もその美しいロータリーサウンドの記憶とともに、世界中で愛されているカラーだ。
「子どものころ、マツダ787Bの写真を見たりモデルカーを持っていたのを思い出すよ」というのは、IMSAウェザーテック・スポーツカー・チャンピオンシップで55号車をドライブするジョナサン・ボマリート。
「世界中にこんなに印象的なカラーリングで、サウンドをもつクルマは他にないよ。マツダがいかに独自の方法で物事に立ち向かう、特別な会社かを示していると思う。いま55号車のドライバーであることに誇りを思うし、現代、そして未来に向けてマツダがふたたび勝利を得ることを手伝うことができて嬉しく思う」
また、マツダ・ノースアメリカのモータースポーツダイレクターを務めるジョン・ドゥーナンは「1991年のあの日、マツダというブランドを構成する精神、そして情熱に対する明確な定義が定まったと言えるだろう」と語った。
「いま、我々が望む次なる勝利はすぐそこにある。我々の現在、未来において、ライバルたちに比べ豊かな歴史があることに感謝しなければならない。我々は次なる歴史を刻むため、チャレンジを続けていく」