ストレートスピードを稼ぎたい一方、シケインの立ち上がりでトラクションもほしいモントリオール。直線スピードに自信があるメルセデスは、モナコGPに続いてモンキーシートを装着してきたが、形状をモディファイした仕様を投入した。
メルセデスは空力パッケージを一新したスペインGPで、モンキーシートを改良。スペインでは2枚目のフラップ中央にスリットを入れて、フラップの下面を流れる空気流の剥離を抑え、流速を上げて、モンキーシート自体でダウンフォース量を増やす仕様にしていた。今回の新型は、2枚目のフラップの中央のスリットをなくして、2枚フラップ仕様に戻している。
さらにフラップそのものの形状をスクエアから、エキゾーストパイプを囲むようなラウンドタイプに変更。リヤに流れる流速の速いきれいな空気と、エキゾーストパイプから出てくる排気を隔離し、リヤ周辺の空気を整流してトップスピードを損なうことなく、トラクションも確保するという狙いのようだ。