世界ラリー選手権(WRC)に参戦するシトロエンは11日、開発を進めているC3 WRCのテストをフィンランドで行ったことを明らかにした。このテストは空力周りに重点を置いたものだったといい、大きなトラブルなく終えたという。
4月、シトロエンのチーム代表であるイブ・マトンは2017年のWRCに投入するC3 WRCの開発スケジュールには余裕が無いと語っており、テストの結果次第では来年1月のラリー・モンテカルロにマシンが間に合わない可能性もあるとしていた。
しかし、フィンランドで行った4日間のテストでは、「マシンは走行直後から正常に動いており、大きな問題は発生しなかった」とマトンは語っている。
「いくつかの小さなパーツを改修する必要があるが、我々のスケジュールが止まってしまうほど深刻な問題ではない」
「この結果には大いに満足しているよ。もし、このテストで問題が出ていたら、スケジュールに遅れが出ていたことは間違いないからね」
「スケジュールはいつもタイトだが、今のところは予定通りに進んでいるよ」
また、マトンは来月1月のモンテカルロまでに、マシンのシルエットが変わる可能性があるとも示唆している。
現在、YouTube上で公開されているシェイクダウン映像では、C3 WRCのフロントが浮き気味になっている様子が見られ、空力バランスがリヤ寄りになっていると推測できる。
「もし我々がマシンにアップデートを施したら、すぐに気づくだろう」とマトン。
「外からも判別できるほど、大きな違いが出るはずだ。抜本的に変える訳ではないが、まだエアロダイナミクスへのアプローチが明確に定まっている状態ではないんだ」
チームは今月後半に、地元フランスで4回目の走行テストを行うとしている。