“男女”のカップルを超えるほどの情熱を帯び、かつ激しい性的行為に進展することが多いと言われる“男同士”の恋愛事情。そんな彼らがもっとも恐れているのは、世間体などよりむしろAIDS(エイズ)という病かもしれない。あるゲイの男性の変死をめぐる裁判の話題が英メディア『dailystar.co.uk』が伝えた。
事件は英ミルトンケインズ近郊のウルバートンで起きた。被害者は同性愛者のアシュリー・ジラルドさん(31)。アパートの3階にある自室で、当時交際していたトーマス・ホワイト(26)という男に体をきつく縛られ、薬物摂取による激しい痙攣の末に死亡。さらに遺体は燃やされていた。このほどその事件に関する裁判がルートン刑事裁判所で開かれ、助けを呼ばずに放置した責任は重く計算された陰湿な犯行手口であったことからホワイト被告には懲役13年9か月の実刑判決が言い渡された。
事件当日、エキセントリックな性行為のため脱法ドラッグのメフェドロンと合成麻薬GHB(γ-ヒドロキシ酪酸)が用意され、行為の最中に摂取するも直後に痙攣を起こしたジラルドさん。彼を黙らせるために羽毛布団で口を覆うと、ホワイトはロンドンの自宅に帰宅した。数日後にそのアパートに戻るとすでにジラルドさんは息絶えており、ホワイトはガソリンを撒いて部屋に火をつけ、ロープをバルコニーから垂らして逃走。ドアノブは取り外し、扉は重い箪笥でバリケード、火災報知機の機能をオフにするなど事前の準備も周到であった。
頻繁にその部屋に出入りしていた自身の証拠を隠滅することも、火をつけた目的のひとつであったというホワイト。しかし事件後にホワイトは犯行を自分の兄に告白したことから、兄が警察に通報している。
ゲイカップルにまつわる死傷事件の動機として絡むことも多いAIDS。このカップルも例外ではなく、ホワイトはジラルドさんからHIVウィルス陽性と知らされ、強いショックと怒りにうちのめされたことを殺害の動機として漏らしたという。
出典:http://www.dailystar.co.uk
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)