MotoGP第7戦カタルニアGPのMoto2クラスのフリー走行2回目で転倒事故により亡くなったルイス・サロム。所属チームしていたSAGチームは、サロムの事故がカタルニアサーキットの12コーナーにあった陥没をブレーキングしたまま通過し、フロントのコントロールを失ったことに起因すると確信していると明らかにした。
サロムはカタルニアGPのフリー走行2回目でクラッシュし、その日の午後バルセロナ市内の病院で息を引き取った。
SAGは事故が起きた際のテレメトリーデータを調査した後、「11コーナーにおける加速の遅れが12コーナーでのブレーキングの遅れを招いた」とする趣旨の声明を発表した。
通常、陥没を通過する際はどのライダーもブレーキをゆるめるが、サロムは12コーナーへの進入時に陥没の上をブレーキングし続けていたとデータは示しているという。
サロムは最速ラップを記録した後にピットへ戻ってリヤタイヤを交換。クラッシュしたときはアウトラップだったという。
チームは以下の声明を発表している。
「その周、サロムは最速ラップを記録したときに比べ、12コーナーのブレーキングポイントに6キロ遅い速度で進入した。これは、11コーナーでの加速が不十分だったためである」
「11コーナーでの加速不足により、12コーナーで適切なコーナリング速度を維持するためにサロムはいつもより9メートル遅くブレーキをかけた」
「12コーナーの入り口には陥没があり、この存在はすべてのライダーが認めている。ブレーキの遅れにより、それまでの周回の大半でブレーキをゆるめていた地点で、サロムはブレーキをかけたままアスファルト上の陥没を通過した」
「その際、最速ラップと同じスピードが出ていたために、フロントタイヤに負荷がかかり、アスファルト上の陥没でグリップを失った。グリップが失われたために、あのような惨事が発生してしまった」
SAGは、専門の技術スタッフが分析を希望する場合、テレメトリーデータの提供に応じるとしている。