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【ル・マン現地ルポ4回目】今年も出現! 偽プレスの視点の先は……

2016年06月15日 15:41  AUTOSPORT web

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ル・マンの現場からメカ&ハコ車&スポーツカーマニアの変態カメラマン、鈴木紳平がお届けするル・マン24時間現地レポートの4回目。今回は現地を訪れる理由のひとつ、ミニカーと偽メディアがメインの話題のようです……。本人がどう言おうと、とにかく寛大なお気持ちで、ごゆるりとご鑑賞下さい。

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公開車検初日。まず最初に向かうはミニカー屋さんです。お目当てはル・マンの現地でしか販売しない、トロフィー付きのル・マン優勝車ミニカーです。毎年限定100個とのこと。このトヨタバージョンが見られる日を信じて待ちたいと思います。


一方、こちらのコーナーには1968 日本Can-Am富士を走ったマーク・ダナヒューの『サン スペッシャル』号が売られています。日本のミニカーファンには待望の1台でしたが、きっとフランス人には、まったく理解できないでしょうね。


アパレル用品コーナーには、初お目見えのTOYOTA GAZOO RACINGの『TOYOTA HYBRID』レプリカユニフォームが。TOYOTA GAZOO RACINGのロゴが入ったユニフォームの一般への販売は初めてではないでしょうか? ちなみに売れ筋はお兄さんが持っている上着だそう(135ユーロ/約1万6000円)です。


今年のル・マン市内にはいろいろな種類の24時間レースのポスターが貼られています。公開車検場のかたわらにもポップなポスターが。どうでもいいですが下のポスターはどこをどう見ても『24』が見当たりません。


その公開車検ですが、たまにとんでもない雨が降ったりします。車検場の傍にある屋根付きバス停もご覧のありさま。ちなみに面白がって写真など撮っていますが、私の頭上に屋根はありません。
■アウディ7号車のニックネームは……


こちらは今回が最後のル・マン24時間となるアウディ7号車のエンジニア、リーナ・ゲイドさん。自分が担当した思い出のレーシングカーのミニカーを購入された様子。あの1/18のミニカーにドライバー3人はどんな言葉を書くのでしょうか。


ちなみに、リーナさんが担当するアウディ7号車ですが、毎年ニックネームがついています。今年の愛機に捧げた名は『juicy Lucy(ジューシー・ルーシー)』。想像するに、ちょうど「食べ頃」のルーシー(アウディR18)ちゃん。これに乗ったらどこまでもイケる、つまりぶっちぎりの“優勝”という意味ではないでしょうか.。


車検場広場近くの道路には、今年LM-GTEにデビューしたフェラーリ488の原型となった、市販車のフェラーリ488 GTBが停まっていて、みなさん写真撮りまくりでした。リヤフェンダーの空気取り込み口に、わずかにレーシングカーの面影を感じさせます。ちなみに私の脳内では、この写真を撮りながら小林旭の“自動車ショー歌”が流れています。


こちらは車検を終えて帰ってきたLMP2のユーラシア・モータースポーツのオレカ05ですが、フロントタイヤの外径が通常よりも小さく見えます。パッと見、小径ホイールに引っ張りタイヤのチバラギ仕様の族車っぽくてカッコいいです。


車検場入口というホットコーナーを切り盛りする警備員さんです。迫力満点で、たまにいうことを聞かない客に笛を吹いて警告を与えたりします。でも我々メディアにはとても優しく接してくれます。このお兄さん、ル・マン期間中はサルト・サーキット、コントロールタワー前のゲートにいる模様です。
■出現! ル・マン名物(!?)の偽プレス


昨年も私のブログで紹介しましたが、今年もいました。偽物プレス。今年のル・マン24時間のメディア用タバードの色は青か紫(写真奥)ですが、彼のタバードは黄色です。リュックを背負ってうま~くカモフラージュしています。


彼は今年登場のフォードGTに御執心のようです。まぁこのクルマ、カッコいいですからね。我々の邪魔さえしなければ放っておきましょう。


こちらは別バージョンの方です。彼のタバードは赤。しかもあろうことか『Rally』と書かれています。これを着て堂々と撮影するのもどうかと思いますが、気づかない警備もどうかと思います。彼の来年に注目しましょう。


こちらは久しぶりにル・マンに帰ってきたジャンカルロ・フィジケラさんです。だいぶオッサンになっていましたが、やはり“イタリアの種馬”。カッコイイですね。


同じ年頃でも、こちらはナイスミドルの中野信治さん。笑顔が素敵です。そして肌が綺麗です。


公開車検帰りの道すがらの床屋さんの店頭には、2012年に童夢がペスカローロとともにル・マンに挑戦した童夢S102.5のフロントスクリーンが。破綻したペスカローロ・レーシングからの放出品だと思われますが、日本のファンならば胸が熱くなる逸品。あの年、ジャッドエンジンに苦しめられリタイア寸前だったS102.5。チェッカーを受けるためにコースインした瞬間のあの歓声。眠たくてあんまりよく覚えていませんが、凄かったような記憶があります。あ、床屋さんの場所は市内から路面電車に乗ってサーキットに向かう途中の右側にあります。

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 本番走行前の私のブログはここまで。明日からはとうとう走行がはじまります。

 走行が始まったら、もうあっという間に決勝です。楽しくもあり辛くもある24時間レースですが、くじけそうな時は日曜日の午後3時をイメージすると頑張れたりします。

 またみなさまとお会いするのは決勝の後。果たしてトヨタは? 日本勢は? ブラッド・ピットは? ラストのブログを震えて待つべし!