養子縁組の最終審判が行われた米ミシガン州の家庭裁判所。プリンセスを夢見る5歳の女の子のために、裁判所が一日だけディズニーの世界となった。『abcnews.go.com』などが伝えている。
5歳のダニエル・コウニングちゃんは、2014年3月からミシガン州グランドラピッズで養親であるサラさん、ジム・コウニングさん夫妻と一緒に暮らしている。今月8日、コウニングさん夫妻はダニエルちゃんと1歳のネヴェアちゃんを
正式に養子として迎えるため家庭裁判所に赴いた。
夫妻とダニエルちゃんの養子縁組に尽力してきた「サマリタスフォスターケアプログラム・児童養護施設(Samaritas Foster Care Program and Child and Family services)」の理事長ローラ・ミッチェルさんは次のように語る。
「養子縁組の受理される日が子どもたちにとって特別な思い出になるよう、我々はいろいろな趣向を凝らします。子どもたちに一生の家族ができるお祝いですからね。」
「ダニエルちゃんはディズニーの大ファンで、特にシンデレラが大好き。担当のケースワーカーが“シンデレラになってダニエルちゃんを驚かそう”と会議で提案すると、これに賛同する輪が一気に広がったのです。そして当日はたくさんの同僚がディズニーのプリンセスやプリンスとして参加してくれることになりました。」
そして最終審判が下るという晴れの日。ダニエルちゃんは小さなティアラを頭にのせ、大好きな妖精へと姿を変えて家庭裁判所に現れた。キラキラのドレスをまとうダニエルちゃんが着席すると、前に座っていたパトリシア・ガードナー裁判官は「今日は私もプリンセスになるの。さあ、誰だか当ててみて」と訊ねる。その後黒い法服を脱ぎ捨て、おもむろに取り出した赤いリボンを頭につけると、ダニエルちゃんはすかさず「白雪姫」と嬉しそうに大声をあげた。
そわそわするダニエルちゃんをさらに驚かせたのは、背後のドアから入廷してきたシンデレラやオーロラ姫、アリエル、エルサ、王子様ら9人のスペシャルゲスト。ダニエルちゃんは意外な展開に小さな手を振って応えるのがやっとだった。
審判を終えて母親となったサラさんは、夢のような一日を振り返り「この日をずっと待っていました。ダニエルやネヴェアと本当の家族になれてこんなに嬉しいことはないわ」と晴れやかな表情で語っている。
出典:http://abcnews.go.com
(TechinsightJapan編集部 A.C.)