カトリック系国家を忌み嫌う粗野で残忍な若手戦士が揃い、フィリピンのイスラム過激派組織として「イスラム国(IS)」への忠誠を示すことから強く恐れられている「アブサヤフ」。彼らに拉致されていたカナダ人男性2名について、ついに両名とも斬首されたことを『washingtonpost.com』ほかが伝えている。
イスラム過激派組織アブサヤフにより昨年9月、フィリピン・ビサヤ諸島のサマール島にあるリゾートホテルからカナダ人男性2名を含む計4名が拉致され、カナダとフィリピンの両政府に対し巨額の身代金が要求されていた事件。4月25日には人質であったカナダ人のジョン・リズデルさん(68)がバシラン島で殺害され、頭部だけがホロ島にて発見されていた。
そしてこのたび、もう1人のカナダ人であるロバート・ホールさん(58)も殺害された。アブサヤフの前哨基地にも近いある島でホールさんの
切断された頭部が発見されたという。なお、一緒に拉致されたフィリピン人女性のマリテス・フロールさんはホールさんのパートナーで、ノルウェー人男性のKjartan Sekkingstadさんはリゾートホテルの支配人であった。なお、この4名のほかに日本人女性が1名身柄を拘束されたが脱出している。
カナダのジャスティン・トルドー首相は緊急記者会見を開き、また自身のFacebookにおいても卑怯で残忍なアブサヤフを強く非難。フィリピン軍はかねてからアブサヤフに対する軍事攻撃に力を入れてきたが、トルドー首相もそれを支持する意向を改めて固めたもようだ。「長い時間がかかろうとも必ずアブサヤフを掃討する」としている。なお2012年にはオランダ人の野鳥観察家もアブサヤフに拉致されたことがわかっているが、その後の安否は不明のままである。
出典:http://www.dailymail.co.uk
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)