依然ドライバーズランキングでトップにいるニコ・ロズベルグが、F1カナダGPでは「ガス欠」寸前で、より悪い結果になる可能性もあったことを明かした。
メルセデスのチームメイトであり、タイトル争いでのライバルでもあるルイス・ハミルトンが勝利を手にしたレースを、ロズベルグは5位で終えた。しかもロズベルグは、いつリタイアしてもおかしくない状況にあったと語る。
「レース中ずっとバトルやオーバーテイクをしていたせいで、燃料が本当にわずかになっていた。どのくらい少なくなっているか、わからなかったんだ。数字が赤くなっていることは知っていたけれど、最後までもつかどうかは不明だった。最後の周ではなんとかフィニッシュラインを通過するため、燃料節約のためリフト&コーストで走っていた」
1周目の1コーナーで発生したハミルトンとの接触によりエスケープゾーンに押し出され、ロズベルグは10番手まで転落。その後は4番手まで順位を回復し、一時は表彰台も見えていたものの、51周目に右リヤタイヤにスローパンクチャーが発生し、ピットストップを終えてコースに復帰したときは7番手まで順位を落としていた。
レース終盤、ロズベルグはいくつもの警告灯が点灯するマシンでレッドブルのマックス・フェルスタッペンと4位争いを演じていた。ラスト2周の最終シケインでオーバーテイクをしかけた際にランオフエリアへと出てしまったものの、大きなダメージを負うことなく最終ラップで燃料を節約し、くやしいレースを最後まで走りぬいた。
「(燃料は)マックスと戦ううえで大きな問題となっていた。数度しか仕掛けることができなかったし、そのたびに彼は上手にディフェンスした。燃料を節約するためには退くしかなかったんだ。マネージメントは大変だったけれど、レース全体が様々な要素で複雑になっていた。ブレーキの警告灯もついていたし、表彰台を失う原因となったパンクもあった。すべてを管理するのは、とても大変だったうえに、フェルスタッペンとのバトルもあって限界ギリギリだった。でも、それがレースなんだ」
「彼を抜くことはできなかったが、精一杯の努力はした。最後にはスピンまでした。とはいえ(コースに)復帰できた。でも、燃料が限界だったんだ。僕らのマシンは素晴らしいもので、優勝できるくらいの力があったから、最終的な結果が5位ということには、もちろん落胆している」