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ル・マン公開車検で一番の盛り上がり。テストトップのアウディ陣営登場

2016年06月14日 11:11  AUTOSPORT web

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今週末のレース本番を控え、公開車検2日目を迎えたル・マン24時間。この日もル・マン市内は朝から分厚い雲に覆われ、時折雨粒が路面を濡らす場面もあったが、初日ほどの酷い土砂降りになることはなかった。

 2日目の「メインイベント」は、LMP1-Hで唯一残ったアウディの2台。午後1時前、指定の時間よりかなり早めにマシンを載せたトランスポーターがリパブリック広場脇に到着すると、その姿を一目見ようと周囲には多くのファンとメディアが集まった。

 ドライバー6名とスタッフも到着してトランスポーターの脇で和やかに談笑するなか、スタッフがTシャツやポスターなどのグッズを詰めかけたファンへと配り、2台のR18が下される瞬間への期待が徐々に高まっていく。

 やがてトランスポーターのリヤゲートが開いて中から7号車アウディR18が姿を現わすと、フラッシュの嵐が。2台のマシンが車検待ちの列に加わると、柵の外側には何十もの人垣ができた。この2日間で一番の「熱気」が感じられたように思う。お馴染みの集合写真撮影の間にはやや強い雨も一瞬降ったが、無事に撮影も終了。アウディの2台はサーキットへと戻っていった。

 テストデー午後にダンパーのトラブルに見舞われた7号車のアンドレ・ロッテラーは「ル・マンの前にさまざまなトラブルが出ることはウェルカム。大事なのは、僕らはいいクルマを持っているということ。チームメイトがトップタイムをマークしたということは、マシンのポテンシャルはよいということだからね」とコメント。

 気になる3メーカーの勢力図については「テストの時から接近しているよね。トヨタもそれほど後ろにいるわけではないし。願わくば、みんなが同じようなレベルでいいバトルを見せることができて、最後には少しだけ(アウディが)上回れるといいね」と言葉を残した。

 また、オレカ03R・ジャッドでレース・パフォーマンス34号車からLMP2クラスにエントリーする中野信治も、夕方になって車検場に姿を見せた。今回は昨年アジアン・ル・マンを共に戦ったチームからのエントリーで、オレカ03R・ジャッドで挑むことになるが、「もう5~6年落ちのクルマなので、実際のところ厳しい」と現状を分析する。

 ただし、「まだクルマのポテンシャルを出し切れていないと思うし、もう少しきちんと走るところまで持っていって、少しでも上の方でフィニッシュできるように進めていきたい」と、レースウイークへの前向きな心境を語ってくれた。

 明日・火曜日はいよいよ舞台をサルト・サーキットへと移し、ドライバー全員の集合写真撮影や各種メディアセッション、オートグラフセッション(サイン会)などが行なわれる予定。走行は水曜日16時(日本時間23時)スタートのフリープラクテスから始まる。