2016年6月12日
2016年全日本F3選手権 第4大会(第7,8戦)
第7戦で坪井翔、第8戦で山下健太が2位表彰台
山下はランキング首位を死守
全日本F3選手権第7戦、第8戦が鈴鹿サーキットで行われ、第7戦はポールポジションの山下健太(TEAM TOM'S)が接触でリタイアも、坪井 翔(TEAM TOM'S)が2位表彰台。第8戦では山下が懸命の攻防で2位フィニッシュを果たし、ランキング首位の座を守った。
全日本F3選手権の第4大会(第7戦、第8戦)が6月11日(土)と12日(日)の両日、三重県の鈴鹿サーキットで開催された。
通常スーパーフォーミュラと併催される全日本F3であるが、今大会はスーパー耐久との併催。
今季のF3でトヨタは、山下健太と坪井 翔の2名をTDP(トヨタ・ヤング・ドライバーズ・プログラム)ドライバーとして支援する。20歳の山下は、過去2年連続でランキング2位となっており、F3参戦3年目となる今季は悲願のチャンピオンを目指す。山下は開幕からの2戦を連続勝利。第5戦で今季3勝目を挙げ、目下ランキング首位に付けている。
昨年FIA-F4の初代王者に輝き、今季よりF3にステップアップした21歳の坪井は、デビューイヤーでまだ勝利こそないものの、開幕からの6戦全てで表彰台(2位2回)フィニッシュを続けている。
11日(土)午前8時30分から第7戦の予選(10分間)が開始。TDPドライバーの2名は先陣を切ってコースインし、2周のウォームアップ周回の後、3周目にアタック。先にコースインした坪井がトップタイムをマークすると、それを山下が上回り、ポールポジションを獲得。坪井が続き、ライバル勢をやや引き離す形でTDPドライバーの2名が最前列グリッドを独占することとなった。
10分間のインターバルの後に行われた第8戦の予選も第7戦と同様の展開となり、ライバル勢が4周目までアタックしたのに対し、TDPの2名は3周目のアタックで1-2のタイムをマーク。山下が連続ポールポジション、坪井が2番手から決勝に臨むこととなった。
朝の予選に続き、午後1時20分に第7戦の決勝が開始された。気温28度と、午前中よりも気温が上がる中でスタートが切られ、ポールポジションの山下に、2番手の坪井が迫るも、山下は何とかこれを抑えて首位をキープ。これに続いた坪井だったが、ストレートスピードで上回るライバル勢に2周目の1コーナーと130Rで続いてかわされ4位に後退。
首位を行く山下は、一時は2位に2秒近い差をつけていたが、ライバルにじりじりと詰められ、首位争いの攻防が展開された。何とか首位を守り続けた山下だったが、9周目のシケイン進入でライバルが山下のインを突くも止まりきれず、アウト側の山下に接触。山下は車体後部にダメージを負い、レースを終えることとなってしまった。
坪井は山下のリタイアにより3位でチェッカーを受けたが、その後、山下に接触した車両がペナルティを受けることとなり、坪井は繰り上がって2位に。ランキング上位の山下らが決勝ノーポイントに終わったことで、坪井はランキング2位に浮上した。
12日(日)は朝から断続的な雨模様となったが、F3の決勝レース開始までに雨は止み、路面は乾いていったため、全車スリックタイヤでレースに臨んだ。
2番手グリッドを獲得していた坪井は、スタート前のインストレーションラップ中にトラブルが発生。スタートまでに修復することが出来ず、無念のリタイアとなった。これで坪井の開幕からの連続表彰台記録は7で途切れることとなった。
午後1時40分からのフォーメーションラップに続き、第8戦決勝(17周)がスタート。ポールポジションの山下は好スタートで首位を守るも、第7戦同様、後半の高速セクターで上回るライバル勢の追い上げを受けることに。
懸命に後続を抑えた山下だったが、12周目のストレートから1コーナー進入でかわされ、2位に後退。更にライバルの追撃を受け、ファイナルラップの最終シケインまで、テール・トゥ・ノーズでの2位争いが続いたが、山下はこれを凌ぎ切り、2位でフィニッシュ。ランキングを争うライバルよりも前でフィニッシュしたことで、ランキング首位の座を守った。