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全日本F3第8戦鈴鹿:接近戦のなかで好機を活かした高星が連勝を飾る

2016年06月12日 20:41  AUTOSPORT web

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長谷見昌弘監督と笑顔をみせる高星明誠
全日本F3選手権第8戦は12日、鈴鹿サーキットで17周の決勝レースが行われ、予選5番手からスタートした高星明誠(B-MAX NDDP F3)が上位陣の接近戦を制し、鈴鹿ラウンドで連勝を飾った。

 朝から小雨がぱらつく天候となった日曜の鈴鹿。スタート時、雨は止み曇天模様となったが、西コースを中心に濡れた部分が多く残っており、各車タイヤ選択に頭を悩ませたが、最終的に全車がスリックタイヤでコースイン。ただ、グリッドへのコースイン時、なんと予選2番手の坪井翔(ZENT TOM'S F314)のエンジンがかからず。どうやら燃料ポンプの不調だったようで、コースインに間に合わずマシンを降りてしまった。

 迎えたスタートでは、ポールポジションの山下健太(ZENT TOM'S F312)が好スタート。トップを守って1コーナーに入っていく。2番手には、5番手から空いた2番グリッドの側へジャンプした高星が続くが、1周目のスプーンでウエット路面に慎重になったスキを突かれ、3番手スタートの千代勝正(B-MAX NDDP F3)が先行していく。

 山下、千代、高星、そして4番手スタートのヤン・マーデンボロー(B-MAX NDDP F3)が接近戦を展開して序盤のレースを進めていくが、9周目、ヘアピンでやや遅れた千代を見逃さず、高星がその周の130Rで千代をオーバーテイク。首位の山下にプレッシャーをかけていく。

 前日の第7戦同様、東コースが速い山下と、西コースが速いB-MAX Racing team with NDDP勢という構図が色濃く見えるなかで、11周目のデグナーふたつめで山下はミス。高星はふたたびそのチャンスを逃さず、今度は130Rでピタリと背後につけると、続く12周目の1コーナーで山下をパス。首位に浮上した。

 これで首位は高星、2番手に山下となるが、3番手には11周目に千代をパスしたマーデンボローが続く。第7戦で接触を喫した2台はふたたび日立オートモティブシステムズシケインでバトルを展開していくが、再三に渡る攻防も2台は接触なし。最終的に高星がトップでチェッカーを受け、鈴鹿ラウンドを連勝。2位は山下、3位はマーデンボローという結果となり、山下とマーデンボローは表彰台でシャンパンボトルをコツンとぶつけた。

 高星は第3ラウンドの岡山、第4ラウンドの鈴鹿のみの参戦の予定で、参戦2ラウンドの有終の美を飾っている。

 F3-Nは、スタートで首位に浮上した廣田築(アルビレックスF306TLM)が横綱相撲をみせ第7戦に続く連勝を飾った。2番手以降は混戦となったが、DRAGON(B-Max Racing team F306)が2位、片山義章(Petit LM Racing)が3位でチェッカーを受けた。