世界ラリー選手権(WRC)第6戦イタリアは11日、SS10~15が行われ、ティエリー・ヌービル(ヒュンダイi20 WRC)が総合首位をキープ。16.1秒差の総合2番手にヤリ-マティ・ラトバラ(フォルクスワーゲン・ポロR WRC)が続いている。
前日、10秒以上のリードを築いたヌービルだが、道幅が狭い高速ステージのSS11、12で慎重な走りに徹したことで、ラトバラとのギャップが2.9秒まで縮まってしまう。
「午前中は昨日と同じリズムで走ることができなかった」というヌービルだが、SS13でふたたびペースアップ。ラトバラを10秒以上突き放してステージ優勝を飾ると、この日最終のSS15でも最速タイムを刻んで、16.1秒までマージンを広げることに成功した。
セバスチャン・オジエ(フォルクスワーゲン・ポロR WRC)が前日と同様、総合3番手を維持。この日も先頭走者として“掃除役”を強いられたオジエはタイムを伸ばすことができず、チームメイトのアンドレアス・ミケルセン(フォルクスワーゲン・ポロR WRC)、Mスポーツのマッズ・オストベルグ(フォード・フィエスタRS WRC)に接近を許してしまう。
しかし、ミケルセンはオジエと6秒差で臨んだSS14で岩に接触。マシンにダメージを負いながらステージは完走したものの、デイリタイアとなり総合15番手まで後退した。
これによりオジエの後方にはオストベルグがつけたが、そのオストベルグはSS15走行中にフロントのドライブシャフトを破損。後輪駆動の状態でステージ完走を目指したものの、破損したドライブシャフトの影響か、フィニッシュ直前にエンジントラブルが発生し、競技全体をリタイアしている。
ミケルセン、オストベルグの脱落で、総合4番手にはダニ・ソルド(ヒュンダイi20 WRC)が浮上したほか、総合5番手にはオット・タナク(フォード・フィエスタRS WRC)、総合6番手にはヘニング・ソルベルグ(フォード・フィエスタRS WRC)と続いている。
現地12日にはSS16~19の4SSが行われる。