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カナダでは滅法強いハミルトンが予選最速、フェラーリの進化を「警戒」

2016年06月12日 05:11  AUTOSPORT web

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ルイス・ハミルトン
F1カナダGP予選は現地時間の6月11日、午後1時から行われた。ポールポジションを獲得したのは、メルセデスのルイス・ハミルトン。ジル・ビルヌーブ・サーキットでは自身5回目、ここでは過去に4勝を挙げている。

 現在ランキングトップのチームメイト、ニコ・ロズベルグはQ3最後のアタック、1コーナーでミス。Q3最初のアタックでハミルトンに0.062秒及ばなかったロズベルグは、逆転を果たせず、2番グリッドから決勝へ挑む。

 予選3位には、最近レッドブル勢の先行を許していたフェラーリのセバスチャン・ベッテルが食い込んだ。ベッテルはQ3最初のアタックで、あわや最終シケインの“ウォール・オブ・チャンピオンズ”に接触という場面があり、2度目のアタックでもヘアピンでトラクションを失っていたが、1分12秒990までタイムを縮め、メルセデスふたりに続いた。 

 フェラーリは、2トークンを使った最新型パワーユニットを投入しており、ハミルトンはライバルの進化を警戒している。

 また、パワーサーキットでは苦戦するかとも予想されていたレッドブルは、ダニエル・リカルド4位、マックス・フェルスタッペン5位とフェラーリ勢に割って入った。Q3最初のアタックではフェルスタッペンが先行したものの、最後はリカルドが壁にホイールを当てながらの攻撃的なアタックで自己ベストを更新してチームメイトを逆転。リカルドは2014年に当地で初優勝を果たしており、コースとの相性も良く、レースでも要注意の存在となりそうだ。

 すぐ近くに壁が迫るカナダでは、予選でも数名がアクシデントに泣いた。まず、予選前のフリー走行でクラッシュしたルノーのケビン・マグヌッセンはマシンが大破したため、予選を走れず。スペアのシャシーに交換して、決勝はピットレーンからスタートすることになる。

 マノーのリオ・ハリアントは予選Q1で壁に接触して右リヤタイヤがパンク。ガレージまで戻れずにマシンを止めることになり、Q1セッション終盤のアタックタイムを台無しにしてしまった。

 Q2では、トロロッソのカルロス・サインツJr.が最終シケインでクラッシュ。セッションは一時、赤旗中断となった。サインツJr.は「自分のミスだ」と認めている。

 ホンダは、フェラーリと同じく2トークンを使った最新スペックのパワーユニットを用意。ジェンソン・バトンは12位に終わったが、フェルナンド・アロンソはQ2終盤にタイムを更新して、これでスペインから3戦連続となる予選トップ10入りを果たした。

 予選開始直後から雨粒が落ちてきており、コンディションが心配されていたが、結局はドライでの争いに。だが、決勝で雨に見舞われる可能性が残っており、天候次第では、さらに波乱を呼ぶかもしれない。