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全日本F3鈴鹿:山下vsマーデンボローはまさかの接触。高星が繰り上がり優勝

2016年06月11日 16:31  AUTOSPORT web

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ストレートで止まった山下のマシンと、チェッカーを受けるマーデンボロー。後方は高星
全日本F3選手権第7戦は11日、鈴鹿サーキットで12周の決勝レースが行われ、ポールポジションスタートの山下健太(ZENT TOM'S F312)と2番手を走っていたヤン・マーデンボロー(B-MAX NDDP F3)が接触。山下はリタイア、マーデンボローはレース後ペナルティが課され、高星明誠(B-MAX NDDP F3)が繰り上がり優勝となった。

 午前中の予選を終え、13時20分にフォーメーションラップのスタートが切られた全日本F3第7戦の決勝レース。ストレートが速いフォルクスワーゲンA41エンジン勢の脅威に対し、ポールポジションスタートの山下は「ここで2連勝したい」という意気込みを語っていたが、その思いを示すかのようにスタートで予選2番手の坪井翔(ZENT TOM'S F314)に並ばれるものの、アウトからかぶせ首位をキープした。

 これで首位山下、2番手に坪井、3番手にマーデンボローが続く展開となるが、2周目にマーデンボローが1コーナーで坪井をパス。さらに後方につけていた高星も、序盤ポジションを上げられるセットを組んでいたことが奏功し、バックストレートで坪井をパスしていく。勢いに乗る2番手マーデンボローは、レース中盤に向け山下とのマージンを削っていった。

■山下とマーデンボローの攻防
「1周目から逃げて、タイヤマネージメントをしていくつもりでしたが、うしろにつかれてそれどころではなくなってしまった」という山下は、1秒以内に迫ったマーデンボローとのマージンを守ろうとプッシュするも、なかなか間隔を築けず。9周目、バックストレートで山下のスリップにつけたマーデンボローは、山下をオーバーテイクしにかかる。

 山下は首位を守るべくイン側のラインをとるが、マーデンボローは日立オートモティブシステムズシケインの進入でさらにイン側にマシンを振ると、ブレーキング勝負へ。しかし、縁石でわずかにマシンが跳ねたマーデンボローのマシンは、山下車のサイドに接触。マーデンボローの左フロントタイヤと、山下の右リヤが接触し、山下はマシンがバウンド。着地した際に、アームを破損してしまった。

 これで山下はユルユルとストレートでマシンを止めることになってしまい、痛いリタイア。マーデンボローが首位へ、2番手には高星が浮上し、3番手に坪井というオーダーに変化した。マーデンボローはその後リードを守りトップでチェッカーを受けたが、レース後全日本フォーミュラ3特別規則第15条1.1(危険なドライブ行為)違反により、40秒加算のペナルティが課された。

 この結果、高星が繰り上がり優勝。2015年岡山以来の勝利となった。2位は坪井、3位は千代勝正(B-MAX NDDP F3)という結果となった。

■F3-Nは廣田が嬉しい初優勝を飾る
 F3-Nは、スタートで岡崎善衛(Glocal アルビTLM)がトップに浮上。今季6戦中5勝という結果を残している片山義章(Petit LM Racing)が2番手に続くが、2周目のデグナーで片山がクラッシュ。これで2番手に廣田築(アルビレックスF306TLM)、3番手にDRAGON(B-Max Racing team F306)が続き、3台のバトルとなっていく。

 この戦いのなかで廣田が9周目に岡崎をパスし、嬉しい初優勝を飾ることに。DRAGONは最後まで廣田を追いつめるも、2位でチェッカーを受けた。岡崎はDRAGONとのバトルのなかで、2コーナーでスピン。3位はアレックス・ヤン(ALEX YANG Hanashima F3)となっている。