世界ラリー選手権(WRC)第6戦イタリアは10日、SS2~SS9が行われ、ティエリー・ヌービル(ヒュンダイi20 WRC)が総合首位に浮上した。
ヌービルは午前の走行でフロントタイヤにハード、リヤタイヤにソフトを選択する戦略で挑む。オープニングのSS2ではステージ5位タイムと出遅れたものの、SS3で総合首位と2.4秒差まで詰め寄る。
続くSS4では、スピンで6秒ほどタイムを失いながらもステージ1位を獲得。勢いそのままに、SS5でも最速タイムを記録し、首位につけていたヤリ-マティ・ラトバラ(フォルクスワーゲン・ポロR WRC)を1.5秒上回って総合首位に浮上した。
午後に行われた最初のステージ、SS6ではラトバラに交わされたものの、ヌービルはSS7で即座に応戦してポジションを奪還。残る2SSでもトップタイムをマークして、2番手との差を11.1秒まで広げた。
ヌービルは「今日は最高の1日だった。最終のSS9ではチームに通算60回目のステージ優勝をプレゼントすることができたしね」と走行を振り返る。
「ふたたびトップ争いに加わることができて本当に嬉しい。もちろん、出走順が遅かったことも追い風になっているけれど、7SS中5SSを制することができたんだ」
「明日も難しい戦いを強いられるだろうけど、この流れを維持していきたいよ」
ヌービルと首位争いを演じたラトバラが総合2番手、王者セバスチャン・オジエ(フォルクスワーゲン・ポロR WRC)は1番手出走のハンデを背負いながらも総合3番手につけている。
総合4番手はアンドレアス・ミケルセン(フォルクスワーゲン・ポロR WRC)、以下、マッズ・オストベルグ(フォード・フィエスタRS WRC)、ダニ・ソルド(ヒュンダイi20 WRC)と続いている。
前戦でマシンが炎上する不運に見舞われたヘイデン・パッドン(ヒュンダイi20 WRC)はSS7の最終コーナーでコースオフ。マシンのリヤタイヤがサスペンションごと脱落するほどの大クラッシュを演じてデイリタイアしている。チームはマシンの損傷が激しく、明日の走行へ復帰することは難しいとしている。
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現地11日にはSS10~15の6SSが行われる。