キミ・ライコネンが、来季以降もフェラーリにとどまりたいと明言した。ただ、自身の将来についてチームがいつ判断を下すかは、彼にはわからないという。
昨年フェラーリがライコネンとの契約延長を発表したのは、夏休みも終わりに近い8月下旬のことだった。その契約も今季末で切れるため、2017年のセバスチャン・ベッテルのチームメイト候補として、これまでにダニエル・リカルド、バルテリ・ボッタス、ニコ・ロズベルグ、セルジオ・ペレス、ロマン・グロージャンなどの名前があがっている。
自身の契約更新について、期限は設定されているのかという問いに、ライコネンはこう答えた。
「僕が知っていることは、もう全部話した。そっちのみんな(報道陣)のほうが、毎週新しい情報を手に入れているようじゃないか」
「結局のところ、決めるのは僕じゃない。ずっと言い続けてきたように、僕はフェラーリにいることに満足しているし、これからもここにとどまって、チームとして目指すところへ到達する手助けができればいいと思っている。いずれにしても、これから起きることについては、そのときになればわかるさ」
チーム代表のマウリツィオ・アリバベーネは、ライコネンを公の場で批判するのを避け、モナコでの冴えないパフォーマンスに関しても、「モンテカルロはキミにとって苦手なサーキットだったにすぎない」と擁護している。
フェラーリが来季のドライバーラインナップを発表するのは、夏休み以降になると予想されている。だが、ライコネンとベッテルの関係が良好であることを考えると、ライコネンが今季ここまでのパフォーマンスレベル(獲得ポイントは昨年の第6戦終了時より1点多いだけだが)を今後も維持すれば、フェラーリは彼をキープする方向へ傾くかもしれない。
今週末のカナダGPで、フェラーリは2つの開発トークンを費やして新型ターボを投入する。これで使用したトークン数は合計28となり、残りはわずか4つだ。ライコネンは、これにより一歩前進することを期待するいっぽうで、一気にメルセデスとの差が縮まるような「奇跡」は期待していないと述べた。
「進化であることは間違いないが、どれくらいの進化かはわからない。もちろん、確実に良くなると思わなければ、新しい部品は投入しない。ただ、どのくらい良くなるかは、やってみなければわからないということだ」
「奇跡は期待していないけれども、正しい方向へ進んでいることは間違いない。これ(新型ターボ)もチームが持ち込む他の新しいパーツと同じで、魔法のような効果を発揮することはないだろう」