マクラーレン・ホンダのフェルナンド・アロンソは、カナダにアップグレード版パワーユニットが導入されることで、レースパフォーマンスが改善されることを期待している。
ホンダはカナダに新しいターボチャージャーを持ち込む。英AUTOSPORTは、ホンダはエネルギー回収の効率を狙った改良を行い、2トークンを使用したと報じている。
このアップグレードについて聞かれたアロンソは、エネルギー・デプロイメントの改善が見込まれ、これが決勝での戦いに有利に働くかもしれないと答えた。
「新しいターボによってエネルギーの回収が向上するだろう。いいことだよ」とアロンソ。
「必ずしもパワーが向上するわけではないが、レースシミュレーションでは、バッテリーのマネジメント、ストレートでより長くエネルギーを使用することに多少役立つ可能性があることが分かっている」
「予選では大きな変化はないが、決勝で改善がみられることを期待している」
「すべてが正しい方向に向かっている。また一歩前進したといっていいだろう」
「だがまだ先は長い。特にパワーに関してはね。パワーが限られていることが今の大きな問題点だから」
「MGU-Hとエネルギー回収については、去年と比べると今年はさほど悪くない。今回また一歩前進したことは歓迎だ。それでも道のりは長いけどね」
アロンソは、昨年のカナダGPの状況を見ると、この1年でどれだけチームが進歩したかが分かると語っている。
■「昨年のカナダの状況とは雲泥の差」
2015年カナダGPでは、バトンがトラブルで予選を走れず、決勝では2台そろってトラブルでリタイアを喫した。アロンソは決勝走行中、燃料をセーブして走るようチームに指示され、このままではアマチュアのように見えるからレースをさせてくれと訴えた。
「この12カ月、チームは非常に素晴らしい仕事をしてきた。今の僕らは戦える状態だ。他のマシンとレースができる、それはポジティブなことだ」とアロンソ。
「去年のこのレースでは、とても状況が悪かった」
「シーズン7戦目だったが、パワー、ペース、信頼性、燃費、たくさんの問題を抱えていた」
「でもそれから12カ月たってここに戻ってきた僕らは、全く違う状況だ。もちろんまだパワーは足りないし、改善すべき問題はいくつかある。でも去年と比べるとかなり状況がよくなった」
「本当は去年の段階で今の状況になり、今年はタイトルや優勝を争えたら、と思っていた。でもこれが現実だ」
「少なくともチームは正しく対処し、正しいインプットを行ってきた。すべてがより論理的に進んでおり、今の状況を見ると、今後についてより楽観的に考えることができる」