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V6、歌とトークで見せたグループの魅力 『ミュージックフェア』出演で感じた“6人”の持ち味とは

2016年06月05日 07:41  リアルサウンド

リアルサウンド

(C)タナカケンイチ

 V6が6月8日、ニューシングル『Beautiful World』をリリースする。それに先駆けて、4日『ミュージックフェア』(フジテレビ系)に出演した。秦基博により提供されたこの曲は、「心の中で見る世界」がテーマ。公式HPには秦から「V6の皆さんが歌っている姿をイメージしたらできた」というコメントが寄せられている。


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 彩り豊かな世界観を表現するために、MVも白を貴重としたビジュアルを採用しており、この日のメンバー衣装も真っ白に統一。シンプルな真っ白な衣装だからこそ、メンバー6人の関係性や、グループならではの空気感が強調されているように感じる。


 歌っているときも、井ノ原快彦と岡田准一が肩を組んだり、全員で連なってはにかんだり…それぞれの動きが、より印象的に脳裏に焼き付く。振りのひとつである6人で高く掲げられた手は、20周年を超えてさらに進んでいくV6の未来を象徴しているかのようだ。メンバーの希望があったということで、初回限定盤Bに振り付け講座の映像が収録されているとのこと。これは、ファンとしては要チェックのコンテンツ。


 また、「Beautiful World」の白い衣装と対照的だったのが、真っ黒な衣装で歌い上げた「TAKE ME HIGHER」。20年前の楽曲にも関わらず、キレのある動きはさすが。ターンの美しさから、視線の配り方など、まさにV6の原点とも言えるパフォーマンスだった。


 爽やかな歌声と、クールなダンス、V6の持ち味を存分に味わえた一方で、やはり欠かせないのはトークコーナーだ。ジャニーズとしては、他に類を見ないぶっちゃけキャラとして人気を再燃させている三宅健は、同じくゲスト出演していた森山直太朗を「おしゃべりおばちゃん」と呼んでいることが判明。森山も、メンバーも、そんな三宅を愛しく見守っている様子が実に微笑ましい。


また、坂本昌行が恥ずかしい若気の至りとして、デビュー当時、年下組のカミセン(カミングセンチュリー※岡田、三宅、森田剛)に近づこうとして、ファッションの路線を変更したエピソードを披露。スラックスからオーバーサイズのデニム腰履きに変えたにも関わらず、持ち物はセカンドバッグを愛用したままだったのが恥ずかしかったというのだが、レッスン着のスウェットパンツを片方だけ上げるのを今だにやっていると指摘されて、赤面するシーンも。「時代に取り残された人がやるやつだよ」と三宅にも追い打ちをかけられた坂本。井ノ原の「落ち込んじゃったの?」というフォローに「反省してる」と恥ずかしそうに答えて、全員が爆笑していた。


 年下組のカミセンに翻弄されつつも、やさしく受け止めるトニセン(トゥエンティーセンチュリー※井ノ原、坂本、長野博)という図は、V6ならではのワチャワチャ感。それぞれソロで素晴らしい実績やキャリアを重ねていても、このメンバーで集まると、まるで6人兄弟のようなハートウォーミングな雰囲気に戻るのが、見ていて楽しい。


 『Beautiful World』の通常盤には、トニセン曲「不惑」、カミセン曲「テレパシー」が収録されているのも注目したいところ。「不惑」は疾走感のあるサウンドと伸びやかな歌声でグイグイと引き込まれ、「テレパシー」は甘い歌声がキュンと胸を締め付けられるような切なさを楽しめる。6人でも、3人×3人でも、そして1人ずつになっても、幾通りもの魅力を放つV6。次の20年も、進化は止まらないだろう。(佐藤結衣)