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吉原育ちが手がける土産ブランド「新吉原」初の店舗がオープン

2016年06月04日 09:02  Fashionsnap.com

Fashionsnap.com

デザイナーの岡野弥生 Image by: FASHIONSNAP
吉原で生まれ育ったデザイナー岡野弥生が手がける土産ブランド「新吉原」が6月3日、初の店舗をオープンした。同ブランドは、遊郭やソープランドなど吉原の文化を表現したユニークなアイテムを展開しており、ブランド立ち上げ当初から口コミで注目を集めている。

「新吉原」初の店舗がオープンの画像を拡大

 ブランドを立ち上げる前は女性ファッション誌の編集をしていたデザイナーの岡野弥生。麻布や青山といった都心で生活する華やかな業界人に囲まれていたため、吉原の実家から通っていた当時は「東部エリアはすごく遠い場所」と言われることが多かったという。「実際に吉原について正しい情報を知ってる人は多くないと感じました。日本人としてもっと吉原の知識があってもいいのでは」という思いから、地元の魅力を発信する仕事を目指して編集の仕事を辞職。旅行先で風変わりな土産品を集めることが趣味だったことから「東京発のカルチャーを面白がって欲しい」という思いを込めて土産ブランド「新吉原」を2014年に創設した。
 「新吉原」では、手ぬぐいや絵札、うちわといった江戸土産をイメージしたアイテムをそろえる。春画をインスピレーション源にし「寝そべって胸元がはだけた女性」といったオリジナルのモチーフをイラストであしらうなど、吉原の文化をユニークに表現。桶など吉原ならではアイテムも展開している。立ち上げ当初はオンラインで販売していたがインスタグラムや口コミで人気が広まり、浅草地下街ではスケーターからも人気を獲得。現在は「ビームス ジャパン(BEAMS JAPAN)」など複数の店舗で取り扱われるようになった。メディアでも取り上げられるようになり、「男性的なイメージがあるのか、女性の私が手がけていることを知って驚く人が多いんです」と自身が想像していなかった反響があったという。ソープ嬢からもメッセージが届き、「女の子たちも頑張って働いているから、私も『新吉原』を通じて彼女たちを応援していきたいです」と語る。初の店舗は吉原に近接する西浅草3丁目に「岡野弥生商店」という名を掲げてオープン。約7.5坪の敷地にギャラリーのほかにアトリエを設け、ブランドの活動を本格化させる考えだ。
■岡野弥生商店住所:東京都台東区西浅草3-27-10-102営業時間:12:00~18:00 不定休
公式サイト