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Kis-My-Ft2、“らしさ”で新たなフェーズへ? デビュー5周年アルバムで見せた変化

2016年06月03日 07:01  リアルサウンド

リアルサウンド

(C)タナカケンイチ

 Kis-My-Ft2が、6月22日に5枚目のアルバム『I SCREAM』をリリースする。このアルバムは、彼らのデビュー5周年を記念した作品でもあるのだが、収録内容やビジュアル面から彼らの変化を色濃く感じることができるアルバムとなっている。同作について、ジャニーズの動向に詳しい芸能ライター・佐藤結衣氏に話を聞いた。


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 まず、先日公開されたアルバムのリード曲「YES! I SCREAM」MVでは、エキストラ100人とメンバーがパレードする姿が映し出されており、これまでの彼らのMVとは一線を画す演出が採用されている。この映像には「5周年をむかえた彼らの“今”の思いが表現された内容」と佐藤氏は語る。


「今作のリード曲は、タイアップではない曲が採用されています。シングル曲ではタイアップのドラマ・映画・商品とリンクする楽曲が多かったのですが、デビュー5周年を迎えて音楽で勝負、自分たちの世界観を表現するフェーズへ進んだのでは。また、北山宏光さんが『いままでのキスマイの感じじゃない』とコメントしているように、ビジュアルの印象もがらりと変わりました。KAT-TUNのようなかっこいいテイストが多かった彼らですが、今作ではカラフルで親しみやすい雰囲気に。さらに多くの人を巻き込んでいこうとする姿勢を感じます。しかし映像では『大切な人と人生をともに歩んでいく』ことも表現されているとのこと。変化はするけれど、ファンとともに歩み続けたいという彼らからのメッセージでしょう」


 このような記念すべきアルバムで迎えたグループのシフトチェンジには、どのような背景があるのだろうか。


「彼ら自身がようやく“キスマイらしさ”を表現できるようになったという表れでは。先輩にくっついて仕事をこなしてきた新米社会人が、自分のペースで仕事をできるようになったという印象を受けました。それを証明するように、今作にはセルフプロデュースやメンバー共作の楽曲が多数収録されています。過酷なことに挑戦するグループという印象が強かった分、本業のアイドル、ジャニーズとしての力が発揮される時期に突入したのでは。個人的には通常盤収録のメドレーミックスCDが気になっています。デビュー前から名曲が多いと言われてきた彼らの魅力がファン以外の方に伝わる機会になり、ファンの人は彼らの激動の5年間に思いを馳せながら楽しめる作品となりそうです」


 同作のリリースは3形態。『完全生産限定 4cups盤』はメンバー7人がそれぞれセルフプロデュースを行ったソロ曲音源&MVと、メンバー全員で作詞に挑戦した「Re:」のメンバーソロアングルムービー、『初回生産限定 2cups盤』には、メンバーの素顔や本音トークを収録した「KIS-MY-TV~キスマイシェアハウス~」、さらに『通常盤』には彼らのシングルヒット曲からJr.時代の名曲まで全30曲をメドレーで収録したCD『Kis-My-Ft2ノンストップメドレーMix』を収録する。『キスマイBUSAIKU!?』(フジテレビ系)の人気が定着した今、同作のリリースをきっかけに、彼らの“アイドル”としての真価が問われるときが来たのかもしれない。(竹上尋子)