世界ラリー選手権(WRC)では復帰するものも含め、最大13イベントがカレンダー入りを目指しており、そのなかには日本も含まれている。
WRCのカレンダー入りを目指してるのは、アブダビ、カナダ、クロアチア、インド、日本、ヨルダン、韓国、マレーシア、ニュージーランド、北アイルランド、ロシア、トルコの13カ国。
FIA代表のジャン・トッドは、ヨーロッパ中心となっている現在のカレンダーに不満を示しており、「その名の通り、WRCは世界選手権だ。カレンダーもそれを反映したものでなければならない」と、よりグローバルなカレンダーを望んでいる。
今季のカレンダーでは、14戦中10戦がヨーロッパで行われ、残り4戦はメキシコやアルゼンチン、中国で行われる。
英AUTOSPORTは、早ければ来シーズンにも新たな開催地が登場するとしており、ある情報筋は「プレッシャーは日を追うごとに高まっており、これらの国々は熱烈なアピールを行っている」と語ったと明かした。
「例えば、現状ではアクロポリスやキプロスのような、本当にタフなイベントはカレンダーに含まれていない。しかし、トルコならば、そういったイベントが開催可能だと提案しているんだ」
FIAラリーディレクターのヤルモ・マホネンは、こういった要求が頭痛の種になっているとコメントしている。
「我々はマニュファクチャラーと、年14戦以上のイベントを開催しないと約束している。単純に年間のイベント数を増やすことは不可能なんだ」
「しかし、なにもしない訳にもいかない。現状を維持しているだけでは、新たな変化は起こりえないからね」
「60年という長い歴史のあるイベントと、新たな価値を提供するもののバランスを取ることは、とても難しいんだ」
現在、WRCが議論を進めている13イベントのうち、少なくともヨルダンは王族からの支援も受けているようだ。
ヨルダンのファイサル・アル-ハッサン王子は「ヨルダンで、モータースポーツという文化はフセイン国王の時代から続く伝統あるものだ」と語る。
「(現国王の)アブドゥッラー2世もモータースポーツに熱心な人物で、我々はこのスポーツを広めるべく活動している」
「残念ながら、現状ヨルダン周辺では紛争や政治的問題が発生している。しかし、我々は、この地域でモータースポーツが成功すると信じているよ」
「WRCがこの国に戻ってくることを熱望している。カレンダー入りするために、プロモーターが何を求めているかを把握したい」
しかし、WRCプロモーターは中東地域でラリーを開催するならば、ヨルダンよりもアブダビの方がふさわしいと考えており、ヨルダンのカレンダー入りは難しいとみられている。
気になる日本での開催に関する情報はないものの、来季トヨタが復帰することもあり、日本でのWRC復活は多くのファンが望んでいるもの。早ければ2017年からというカレンダー刷新に日本が含まれるか、続報を待ちたい。