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ハロプロ夏ソングは全部で何曲? 四季のハロプロ楽曲(夏編)

2016年06月02日 18:51  リアルサウンド

リアルサウンド

℃-uteの最新シングル『何故 人は争うんだろう? / Summer Wind / 人生はSTEP!』(zetima)

 数多いハロー!プロジェクトの楽曲には様々なタイプのものがあるが、その中で季節感のある曲は何曲あるのか、数えてみようという恒例企画の第2弾が本記事である。前回は「春」を感じさせる曲を調べたが、今回は「夏」ソングを調査したい。(前回記事:ハロプロ春ソングは全部で何曲? 四季のハロプロ楽曲(春編)http://realsound.jp/2016/04/post-7184.html


 楽曲を構成する諸要素のうち、季節感を規定するものとはなにか。サウンド面から見て夏っぽい「曲調・音色・メロディー」といったものも存在はするだろうが、今回はそれはひとまず置いて、「曲名・歌詞」という言葉の部分のみで考えていくことにする。具体的には、夏を感じさせるワードが曲名や歌詞に含まれている楽曲を抽出していくことになる。


 「夏」は一年12ヵ月のうちのどこを指すのかも決めておく。前回記事では春を3~5月と規定したので、今回は6~8月を夏と考える。


 抽出の対象となるハロプロ楽曲は、1997年11月3日発売のモーニング娘。「愛の種」から、本稿執筆時点での最新リリースとなるモーニング娘。'16「泡沫サタデーナイト! / The Vision / Tokyoという片隅」(2016年5月11日発売)までの中で考えていく。


 今回は執筆テーマの関係上、カバー曲などは除外して考える。また、曲名や歌詞に「夏」が入っていても、同時に他の季節が入っているケースについては、今回は除外した。たとえばミニモニ。「春夏秋冬だいすっき!」などである。こういったタイプの曲もけっこう多かったので、また別の機会にまとめて紹介したい。


 それでは以下、抽出した夏ソングを見ていこう。


【凡例】
・カッコの中の4桁数字はリリース年。
・特に表記がない場合はシングル曲。c/w曲、アルバム曲の場合はその都度表記。
・特に表記がない場合、作詞はつんく♂。つんく♂以外の作詞者の場合はその都度表記。


<夏(曲名)>


・ワンルーム夏の恋物語/平家みちよ(2000)
・常夏娘/ココナッツ娘。(2000)
・夏の夜はデインジャー!/メロン記念日(2002)
・夏/メロン記念日(2003|c/w曲)
・GOOD BYE 夏男/松浦亜弥(2003)
・あの夏の夜/美勇伝[三好絵梨香](2008|c/w曲)
・夏わかめ/Berryz工房(2004|c/w曲)
・マジ夏すぎる/Berryz工房(2006|アルバム曲)
・夏 Remember you/Berryz工房(2006|アルバム曲)
・夏DOKI リップスティック/℃-ute[矢島舞美](2007|アルバム曲)
・「忘れたくない夏」/℃-ute(2008|c/w曲)
・夏 LOVE ロマンス/ハロー! プロジェクト(2003|アルバム曲)
・夏ダカラ!/Buono!(2011|作詞:三浦徳子)
・夏の星空/Buono!(2012|アルバム曲|作詞:HA)


 まずはストレートに、曲名に「夏」が含まれる楽曲を探したら14曲あった。実際の歌詞も、どれも夏をテーマとしたものになっている。


 ℃-ute「「忘れたくない夏」」はシングル「江戸の手毬唄II」のカップリング曲で、2008年夏のコンサートツアー「忘れたくない夏」のタイトルソングでもあった。また、2009年の夏~秋のツアー「キューティーJUMP!」最終日はメンバー梅田えりかの卒業公演でもあったが、この日のみアンコールで同曲が急遽追加されたのも印象深い。


 「夏 LOVE ロマンス」は『プッチベスト4』収録のハロプロ全員歌唱ナンバーで、ハロコンなどの機会で歌われることが多い隠れ名曲。


 つんく♂作以外だと、作詞:三浦徳子、作曲:今井千尋、編曲:石崎光によるBuono!「夏ダカラ!」は間奏の鈴木愛理のセリフパートも麗しいかなりの名曲である。


<真夏(曲名)>


・真夏の光線/モーニング娘。(1999)
・真夏の誕生日/安倍なつみ(2001)


 「夏」よりもさらに暑そうな「真夏」を曲名に含んだ楽曲は2曲あった。「真夏の光線」は言わずと知れたモーニング娘。活動初期の傑作曲。「真夏の誕生日」はファンクラブ限定で販売されたモーニング娘。メンバーソロシングルのうちの一曲。


<サマー(曲名)>


・サマーナイトタウン/モーニング娘。(1998)
・A MEMORY OF SUMMER '98/モーニング娘。(1998|c/w曲)
・ハッピーサマーウェディング/モーニング娘。(2000)
・ハレーション サマー/ココナッツ娘(1999)
・イチャ♡イチャ Summer/GAM(2007|アルバム曲)
・マジ グッドチャンス サマー/Berryz工房(2008|c/w曲)
・Summer Wind/℃-ute(2016)
・サマーれげぇ! レインボー/7人祭(2001)
・Summer Has Come!/ガーディアンズ4(2009|c/w曲|作詞:川上夏季)
・世界は サマー・パーティ/真野恵里菜(2009|作詞:三浦徳子)
・ためらい サマータイム/カントリー・ガールズ(2015|作詞:三浦徳子)


 「夏」を英訳した「サマー」または「Summer」を曲名に含んだものは11曲。


 Berryz工房はそのレパートリーに夏ソングが多いのだが、「マジ グッドチャンス サマー」はそんな中でも一際輝いている一曲で、母親と携帯電話で会話しているという体の菅谷梨沙子のセリフパートが重要ポイント。


 ℃-ute「Summer Wind」は今年4月にリリースされたばかりの新曲で、明るく楽しい夏のイメージとは真逆な、静謐かつ美しいミディアムチューン。筆者の知人はこの曲にトロピカルハウスを連想させるところがあると言っていたが、EDMやシティポップの中間地点にあるようなこの曲独自のサウンドはなかなかジャンル形容がしづらいことは確かだろう。


<夏休み・夏祭り(曲名)>


・最後の夏休み/美勇伝[岡田唯](2008|c/w曲)
・チュッ! 夏パ~ティ/三人祭(2001)
・ダンシング! 夏祭り/10人祭(2001)


 「夏」が付く曲名から「夏休み」「夏祭り」を含む、あるいはそれに類するものを抽出。「チュッ! 夏パ~ティ」「ダンシング! 夏祭り」と、前項に入ってた「サマーれげぇ! レインボー」は2001年のシャッフルユニット企画でリリースされた3曲で、この年は夏祭りがテーマだった。


<その他(曲名)>


・せんこう花火/モーニング娘。(1999|アルバム曲)
・恋花火/月島きらり starring 久住小春 (モーニング娘。)(2006|アルバム曲|作詞:中原杏、a2c)
・ヒマワリ/月島きらり starring 久住小春 (モーニング娘。)(2007|アルバム曲|作詞:西村ちさと)
・恋は猛暑!/シェキドル(2001|c/w曲|作詞:新堂敦士)
・「残暑 お見舞い 申し上げます。」/℃-ute(2009|c/w曲)
・海岸清掃男子/HI-FIN(2013|作詞:もりちよこ)
・ほたる祭りの日/ジュリン(2013|作詞:角田崇徳)
・マリンスポーツ!/矢口真里(2001)


 その他、夏を連想させる単語が曲名に含まれる楽曲が8曲。「せんこう花火」は当時のモーニング娘。のエースメンバー安倍なつみのソロ歌唱曲。「「残暑 お見舞い 申し上げます。」」は、キャンディーズをカバーした℃-uteシングル「暑中お見舞い申し上げます」のカップリング曲で、こちらもエース鈴木愛理のソロ曲である。「マリンスポーツ!」は前述の「真夏の誕生日」と同じく、モーニング娘。のファンクラブ限定販売ソロシングル。


<夏(歌詞)※シングル曲>


・まじですかスカ!/モーニング娘。(2011)
・だって 生きてかなくちゃ/安倍なつみ(2004)
・ガラスのパンプス/後藤真希(2006)
・そっと口づけて ギュッと抱きしめて/藤本美貴(2002)
・DON'T STOP 恋愛中/T&Cボンバー(2000)
・告白記念日/メロン記念日(2000)
・徹底的運命/シェキドル(2001)
・トロピカ~ル恋して~る/松浦亜弥(2001)
・Yeah! めっちゃホリディ/松浦亜弥(2002)
・恋する♡エンジェル♡ハート/美勇伝(2007)
・ジリリ キテル/Berryz工房(2006)
・本気ボンバー!!/Berryz工房(2010)
・めぐる恋の季節/℃-ute(2007)
・桃色スパークリング/℃-ute(2011)
・悲しき雨降り/℃-ute(2013)
・ドットビキニ/スマイレージ(2012)
・ダイキライ/平家みちよ(1998|作詞:牧穂エミ)
・scene/平家みちよ(1999|作詞:平家みちよ)
・Unchain My Heart/三佳千夏(1999|作詞:AKA$AKA)
・はじめての経験/真野恵里菜(2009|作詞:三浦徳子)


 歌詞に「夏」を含む楽曲は、数が多いのでシングルとそれ以外で分けた。まずシングル曲、つんく♂作詞の16曲分の該当歌詞を列挙していくと、〈今年の夏も暑そうでスカ〉〈夏がまた試してるんだ 迷ってるあの子を〉〈夏はまたジリジリと 若者たちを恋に落とす〉〈ねえ夏は 女の子を大胆にしちゃうんだろう〉〈暑い夏でも二人一緒 年中無休だけど〉〈夏季(なつ)限定のアルバイトなんだから 夏のあいだに何とかしなきゃだよ!〉〈徹底的に 夏を感じてる〉〈夏の妙な雰囲気で ついうなずいちゃったけど〉〈ウキウキな夏希望〉〈公認の夏にしたい〉〈夏ならジリリ キテル〉〈夏じゃん! 見上げる空 青い海〉〈夏が好きな僕らだから〉〈夏の方から近づいてく〉〈夏が終わるまでにしなきゃならない 事があったのも事実〉〈夏夏夏夏・・・・・夏Bikini〉となる。


 つんく♂以外の作詞曲4曲では、それぞれ〈去年の夏には二人で見たよね ケンカしてた事も忘れ 口づけた砂浜〉〈甘い夏風(かぜ)に揺れる恋人達の 幸せ なぜか願ってた〉〈横なぐりの風 もう夏が終わるね〉〈なつ、なつ、なつ ギラ、ギラ、ギラ〉が該当部分だった。


<夏(歌詞)※c/w曲、アルバム曲>


・恋の始発列車/モーニング娘。(1999|c/w曲)
・ファインエモーション!/モーニング娘。(2004|c/w曲)
・愛と太陽に包まれて/モーニング娘。(2005|c/w曲)
・シンガポール トランジット/後藤真希(2005|アルバム曲)
・つまんないよ…/松浦亜弥(2002|c/w曲)
・わかってないじゃない/タンポポ(1999|アルバム曲)
・センチメンタル南向き/タンポポ(1999|アルバム曲)
・片想い/タンポポ(1999|アルバム曲)
・おしゃべりすきやねん/ミニモニ。(2003|c/w曲)
・Go Go Go!/℃-ute(2009|c/w曲)
・HELLO! また会おうね (20人祭version)/20人祭(2001|c/w曲)
・Crying/ハロプロ研修生(2015|アルバム曲)
・Ice Mermaid/Buono!(2011|c/w曲|作詞:鈴木美穂)


 シングル曲以外のc/w曲やアルバム曲では、つんく♂作詞の12曲だと〈そうね 早く感じるね また夏が来るね〉〈夏の香りが似合う あなた〉〈(SUMMER) 最高の夏になりそう〉〈まだ夏まではあるけれど 今から準備しましょう〉〈夏の夜は朝になるの 早すぎて つまんないのよ〉〈夏になるのを 待てないよってスネたら〉〈夏はミステリアス一時雨〉〈この想い夏の雨と 一緒に流れてなくなれ〉〈夏になったら夏になったで 海にいかんといかんしな〉〈やっぱり夏が好き〉〈みんなで歌いましょう! 夏が過ぎる前に〉〈二人で通った夏の予備校 かき氷の店に寄り道したね〉。


 ちなみに「わかってないじゃない」「センチメンタル南向き」「片想い」の3曲は、タンポポのオリジナルアルバム『TANPOPO 1』収録曲で、それぞれ石黒彩、矢口真里、飯田圭織のソロ歌唱曲。3曲とも「夏」という単語が入っているのは、つんく♂のちょっとした遊び心だったのだろうか。


 つんく♂以外の作詞曲1曲では、〈あなたに愛されて姿変えても 思い出とこの夏を忘れないで〉。


<真夏(歌詞)>


・HEY! 真昼の蜃気楼/T&Cボンバー(2000)
・10カラットの煌めき。/真野恵里菜(2011|c/w曲|作詞:三浦徳子)
・オンナ、哀しい、オトナ/セクシーオトナジャン(2005|作詞:三浦徳子)


 それぞれ〈真夏の真昼の蜃気楼〉〈真夏の色に 染まりたかった〉〈お願い 真夏の星屑さん〉。


<サマー(歌詞)>


・十年愛/モーニング娘。誕生10年記念隊(2007|c/w曲)
・恋はひっぱりだこ/Berryz工房(2004|アルバム曲)
・印象派 ルノアールのように/エレジーズ(2005)
・GO! GO! ゴーダ/Buono!(2012|アルバム曲|作詞:HA、AKIRASTAR)
・レディーマーメイド/ダイヤレディー(2013|作詞:角田崇徳)


 「十年愛」はモーニング娘。の活動10周年のタイミングで結成された企画ユニット、モーニング娘。誕生10年記念隊の1stシングルのカップリング曲。歌詞に過去シングルの曲名が入れ込まれており、その中に〈ハッピーサマーウェディング〉が含まれている。


 Berryz工房「恋はひっぱりだこ」の該当箇所はサビ終わりの〈カレンダーはいつも HEY! 待ったなし! SUMMER SUMMER〉だが、そもそも曲冒頭の歌詞が〈でっかい夏始めます 叶えたいな〉だった。エレジーズ「印象派 ルノアールのように」のサビ部分の歌詞は〈DOKI ドキドキのYORU 夜よえいEN ENDLESS SUMMER NIGHT〉と、フレーズのしりとりになっているのが斬新。


 他2曲の該当箇所はそれぞれ〈Na Na Na Na 夏! Summer Time! Go!だ〉〈泣いて笑ったね End of the Summer〉。


<夏休み・夏祭り(歌詞)>


・ちょっとイカしたPURE BOY/モーニング娘。(2002|c/w曲)
・シャニムニ パラダイス/モーニング娘。[高橋愛・新垣里沙・藤本美貴・田中れいな](2007|アルバム曲)
・ジンクス/W(2005|c/w曲)
・私の予定/松浦亜弥(2003|c/w曲)
・寝る子はキュート/℃-ute(2014|アルバム曲|作詞:塩田泰造)
・Ambitious! 野心的でいいじゃん/モーニング娘。(2006)
・夢見る 15歳/スマイレージ(2010)
・蝉/Berryz工房(2004|アルバム曲)


 「夏休み」という歌詞を含む楽曲は前半5曲で、それぞれ〈この夏休み さあ計画を立てて たっぷり有効的に使おう〉〈楽しい楽しい夏休み ずっとずっとしたかった夢がある〉〈夏休みの計画を 経てましょうよ今夜 2人〉〈私の予定じゃ 夏休み中はずっと一緒で〉〈特別な夏休み ドキドキが走り出す〉。「寝る子はキュート」は℃-ute主演の同名タイトルの演劇用のオリジナルテーマ曲で、夏休みに別荘へ訪れるというストーリーだった。


 「夏祭り」という歌詞を含んでいるのは、「Ambitious! 野心的でいいじゃん」の〈夏祭りだけはなんか 出かけたくなる〉と、「夢見る 15歳」の〈夏祭り 手を繋ぎ 花火を見上げて〉の2曲。特に後者は、15歳の少女が「今年の夏は恋を頑張ろう」とする内容なのだが、サビ部分で1番は夏祭り、2番は海水浴へ行く情景を妄想する、その場面転換と曲展開のシンクロ具合が鮮やかである。


 (……長くなるがもう少し詳しく書くと、サビに至る前までのAメロ・Bメロ部分、そしてサビ部分の二箇所では内容に落差がある。イメージ的には、前者がモノクロ(〈今年の夏は負けない〉などと色々思案している)、後者がフルカラー(彼氏とのデート風景の妄想が花開く)とするとわかりやすいだろうか。「現実」と「夢」と言い換えてもいい。その落差と曲展開が、スパっと切り替わるように合っていて快いのだ。と言ってもサビでいきなりバックトラックが賑やかになるといったようなことではなくて、あくまでサビパートに突入するというだけのことだが、そのシンプルさが効果的である。そしてここがポイントなのだが、サビ16小節の内、終盤の4小節で〈…なんて恋 夢見てる 15歳(フィフティーン)〉と、モノクロの現実に引き戻る部分が用意されている。こういった歌詞とサウンドのせめぎ合いは、ポップスを聴く際の醍醐味だろう。さらに言うと、落ちサビでは〈ひとりきり イヤフォンで 音楽聴いている〉〈さみしいよ さみしいよ なぜかさみしいよ〉と、メロディーは「フルカラーの夢」なのに歌詞は「モノクロの現実」という、先ほどまでとは異なるマーブルな展開が発生する。もしかしたら、さっきまで夢見ていたフルカラーの妄想は、イヤフォンで音楽を聴きながらの産物だったのかもしれない、とも解釈できる。こういった作詞術は大なり小なりどの曲でも行われているものだろうが、その構成がここまでソリッドかつ美しいものはなかなかなく、「夢見る 15歳」が名曲と呼ばれる所以だろう。)


 Berryz工房「蝉」は、歌詞を見ても「夏休み」という単語は使われていないが、内容的には夏休みに家族で田舎へ帰省して、弟が蝉を採っているというものなのでここに含めた。誰でも子供の頃に経験があるだろう夏の一場面を、具体的な描写(〈トランプとか始まったら〉〈お夜食はラーメン〉等)を積み重ねて表現しており、強い郷愁を感じさせる相当な名曲だ。


<6月・7月・8月(歌詞)>


・六月の花嫁にあこがれ/中澤裕子(2006|c/w曲|作詞:永井龍雲)
・6月のサンシャイン/メロン記念日[大谷雅恵](2007|アルバム曲|作詞:イイジマケン)
・やっと会えたね (New Recording)/Berryz工房(2015|アルバム曲|作詞:前川知大)
・れでぃぱんさぁ/Buono!(2008|c/w曲|作詞:川上夏季)


 本記事冒頭で夏の期間と規定した「6月」「7月」「8月」が歌詞に含まれる曲は4曲。7月だけは無かったが、6月だと「六月の花嫁にあこがれ」「6月のサンシャイン」(どちらも曲名がそのまま歌詞フレーズに使われている)、8月だと「やっと会えたね」の〈八月の終わりに吹く風 動かない時計はそのまま〉、「れでぃぱんさぁ」の〈ほらね8月の太陽もチリチリする〉。


<海・波・浜(歌詞)>


・SEXY BOY ~そよ風に寄り添って~/モーニング娘。(2006)
・トウモロコシと空と風/安倍なつみ(2000|アルバム曲)
・晴れた日のマリーン/後藤真希(2003|アルバム曲)
・新しい恋の初デート/カントリー娘。に石川梨華 (モーニング娘。)(2002|アルバム曲)
・幸せビーム! 好き好きビ-ム!/ハッピー♡7(2002)
・エイヤサ! ブラザー/メロウクアッド(2013|作詞:もりちよこ)
・「、、、好きだよ!」/モーニング娘。(2000|アルバム曲)
・★憧れ My STAR★/℃-ute(2009|アルバム曲)
・Take It Easy!/Buono!(2009|作詞:三浦徳子)
・キライスキダイキライ/Buono!(2009|c/w曲|作詞:川上夏季)


 「夏休み」などと同じく、夏を連想させるワード「海」や、それに関連する「波」「浜」などを歌詞に含む曲はここにまとめた。まず「海」を含む6曲はそれぞれ〈海に風 太陽のシャワー〉〈南の海と空 ムードいっぱい〉〈海が待っているし 島も大歓迎〉〈さっそく海に行きたい〉〈海に来ちゃった ああ!どうしよう!?〉〈飛び出せ!飛び出せ! 宝の海へと〉。


 「波」だと4曲で、〈波に向かって 腕を組んだままで〉〈波乗りしてても Kiss me darlin'〉〈Take it easy! すきなこと 波間からやって来るよ〉〈波乗りキングのテクニック〉。モーニング娘。「「、、、好きだよ!」」は、アルバム『3rd -LOVEパラダイス-』の終盤を飾る大名曲。


<夏を連想させる単語(歌詞)>


・BLUE ISLAND/後藤真希(2004|c/w曲)
・黄昏交差点/真野恵里菜(2012|作詞:本上遼)
・キマグレ絶望アリガトウ/モモ (鞘師里保)&コーラス:モーニング娘。(2014|アルバム曲|作詞:末満健一、大槻ケンヂ)


 その他、夏を連想させるワードを歌詞に含む曲は3曲あった。それぞれ〈HEY! BOY 水着の跡〉〈陽だまりに並んで咲いてる 向日葵みたいに〉〈本当はみんなでキャンプファイヤーでもしたかったね〉。最後の「キマグレ絶望アリガトウ」のみセリフ部分。


<季節感a(歌詞)>


・乙女 パスタに感動/タンポポ(2000)
・涙にはしたくない/モーニング娘。(2003|c/w曲)
・素肌ピチピチ/Berryz工房(2006|c/w曲)


 この項目は何かというと、特に夏を感じさせる単語が曲名にも歌詞にも含まれていないが、しかし夏ソングと解釈できそうな、夏の季節感が伝わってくるようなもの、という分類である。「乙女 パスタに感動」では、1番の歌詞に〈もうすぐバーゲンの季節だわ〉という一節があるのだが、バーゲンの季節とは一体いつなのか。春夏秋冬の季節ごとに開催されるという考え方もあるが、一般的には夏服と冬服それぞれの売り出しということで7月頭と1月頭、と考えられるのではないだろうか。そして2番では〈暑い夜が続くみたいだわ〉という一節があるので、ここでのバーゲンは夏のものだった、という解釈が成り立つ(1番では冬、2番では夏を歌っているという可能性も残るが。歌詞全体では「変わらない日常の尊さ」みたいなことが歌われている)。


 「涙にはしたくない」では、〈季節は過ぎて行く もうすぐ秋になる 今年のクリスマスどうなるの?〉という箇所から、現在の季節は晩夏だとうかがえる。「素肌ピチピチ」の〈秋がもうすぐやってくるわ 冬物準備しなきゃ~〉も同様で、その後に〈クリスマッス どうします?〉という歌詞が続いたとしても、クリスマスソングではなく夏ソングと考えたほうが妥当だと思われる(曲調も軽快なスカビートなので夏っぽい)。


<季節感b(歌詞)>


・チャンス チャンス ブギ/モーニング娘。(2006|c/w曲)
・愛のスキスキ指数 上昇中/Berryz工房(2007|アルバム曲)
・ピラッ! 乙女の願い/プッチモニV(2009|アルバム曲)
・涙の色/℃-ute(2008)
・レインボーピンク/重ピンク・こはっピンク(2006|アルバム曲)


 こちらの項目では、歌詞に「夏」が含まれてはいるが、内容自体は夏と関係がないのでは?と思われる楽曲を分類した。「チャンス チャンス ブギ」では〈あったかい夏が来れば 気持ちも晴れ渡る〉という一節から、現在は夏ではない、と解釈できる。「愛のスキスキ指数 上昇中」の〈日に焼けてる横顔 夏の後には〉、「ピラッ! 乙女の願い」の〈すっきりしない 夏が過ぎ〉も同様。


 「涙の色」は、同じメロディーで別歌詞バージョンの「ジュリエットジュリエット」で考えると、〈One Day 夏が来る頃 会うことにしようと 約束したかったけど途中でやめたんだ〉から、夏の前だと推測できる(とは言っても、歌詞全体を読んでみると、どの時間から語られているものなのかは判然としない)。「レインボーピンク」では〈「桃の花 恋が実ると 初夏になる」あぁ センチだわぁぁ 海に行きたい。。。 〉という俳句を読むセリフパートであり、最早よくわからない。



 以上、全107+5曲がハロプロ夏ソングということになる(+5は最後の「季節感b」の5曲)。それでは最後に、この112曲の中から個人的に特にオススメしたい良曲10曲×2をセレクトして推薦させていただき、本稿を終える。(ピロスエ)


【ハロプロ夏ソング・ベスト10(シングル曲編)】


・真夏の光線/モーニング娘。(1999)
・夏の夜はデインジャー!/メロン記念日(2002)
・トロピカ~ル恋して~る/松浦亜弥(2001)
・Yeah! めっちゃホリディ/松浦亜弥(2002)
・本気ボンバー!!/Berryz工房(2010)
・桃色スパークリング/℃-ute(2011)
・夏ダカラ!/Buono!(2011|作詞:三浦徳子)
・はじめての経験/真野恵里菜(2009|作詞:三浦徳子)
・ドットビキニ/スマイレージ(2012)
・チュッ! 夏パ~ティ/三人祭(2001)


【ハロプロ夏ソング・ベスト10(カップリング・アルバム曲編)】


・せんこう花火/モーニング娘。(1999|アルバム曲)
・「、、、好きだよ!」/モーニング娘。(2000|アルバム曲)
・愛と太陽に包まれて/モーニング娘。(2005|c/w曲)
・晴れた日のマリーン/後藤真希(2003|アルバム曲)
・恋はひっぱりだこ/Berryz工房(2004|アルバム曲)
・蝉/Berryz工房(2004|アルバム曲)
・マジ グッドチャンス サマー/Berryz工房(2008|c/w曲)
・「忘れたくない夏」/℃-ute(2008|c/w曲)
・Crying/ハロプロ研修生(2015|アルバム曲)
・夏 LOVE ロマンス/ハロー! プロジェクト(2003|アルバム曲)