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女性ファッション誌の不振が影響、雑誌の売上が約32年ぶりに書籍を下回る

2016年06月02日 10:32  Fashionsnap.com

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 書籍・雑誌の流通を担う日本出版販売(以下、日販)が6月1日、2015年度の決算を発表した。連結売上⾼は約6,399億円で、前年に対し3.2%減。定期誌・ムックなど雑誌の売上は対前年9.9%減少の約2,435億円となり、およそ32年ぶりに書籍を下回ったという。

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 売上が落ち込んでいる雑誌のなかでも女性ファッション誌が対前年11.8%減、ティーンズ誌が対前年7.7%減となり、業績に大きな影響を与えている。主な背景として、2015年度は休刊が相次ぎ、創刊数91点に対して休刊数は177点。販売部数の減少も大きな要因として挙げられている。コンビニエンスストアでの雑誌売上実績は対前年12.8%減で、返品率は51.2%。日販は雑誌の売上減少を阻止するため、出版社とチェーンが連動した限定プライベートブランド商品の開発などに取り組む計画だという。なお、書籍では、ベストセラーとなった又吉直樹氏の芥川賞受賞作品「火花」をはじめとした話題作が多く、売上は対前年0.6%減の2,476億円でほぼ前年並みの実績となった。